●多いのは人間関係の悩み。観察力を発揮して
学校生活から解放され、安心できる家でのんびり過ごせる夏休みは、子どもにとって平和な期間です。
その分、学校生活に何らかの悩みや心配事を抱えている子は、休みの終わりが近づくにつれ、気が重くなり不安感が増していきます。
悩みの理由として多いのは、いじめが怖い、先生とうまくいかない、クラスに馴染めないなどの人間関係によるもの。
大人の目には小さなことに映るような出来事が、子どもにとって大きな負担になっていることもあります。
その他の理由としては、「勉強が分からない。授業についていけない」「親子関係や家庭環境の変化。親子関係がうまくいっていない」「漠然とした不安感」などもあります。
子どもとしては、家にいるときくらい学校生活での不安や悩みは忘れていたいと思いますし、家族に心配をかけたくないという気持ちもあって、なかなか言い出しにくいもの。
おうちのかたが注意深く様子を見て、気づいてあげることが重要です。
夏休みの終わりが近づいて、元気がなくなってきた、新学期が始まってから笑顔が少ないなど、気にかかることがあれば、丁寧に対応しましょう。
●親がたっぷり共感すると子どもは話しやすくなる
気になる様子が見られたら、まず子どもに安心感を与える穏やかな接し方を意識しましょう。
そして、「どうしたの?」「何か困っていることはない?」とたずねるときは、「話を聞くよ」という雰囲気で。
話したくない様子なら、問い詰めたりせず「何かあったら話してね」と言って切り上げて。
気にかけてくれていると伝われば、おやつを食べているときやテレビを見ているときなどに、ふと話し出すこともあります。
子どもが不安を口にしたときは、「そうなんだ。それは嫌だよね」と、共感の言葉を返しましょう。
話を聞きながら、もっと知りたい、ここはどうなの? と気になることが出てくると思いますが、子どものペースに任せてゆっくりと聞き、たっぷり共感してください。
そうすることで、子どもは話しやすくなりますし、結果的にいろいろな情報が出てきて状況を把握しやすくなります。
アドバイスや励ましも、いきなりではプレッシャーになるので、じっくり話を聞いて、共感してから。
絶対に言ってはいけないのが「あなたも悪いよ」と、子どもを否定することです。
子どもは自分の不安をわかってもらえない悲しさと助けてもらえない不信感で絶望的な気持ちになってしまいます。
また、「どうしよう」「大変だ…」と親が子ども以上に慌てたり不安がったりすると、子どもは余計に心配になってしまいます。
子どもが話してよかったと思えるように落ち着いて受け止め、「話してくれてありがとう」と伝えてください。
●子どもから「学校を休みたい」と言われたら
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