大人が子どもに対して横柄に振る舞うとき、心のどこかに「子どものため」「しつけのため」という言い訳を用意しています。


ときには、「お前のためを思えばこそ」などと、口に出して子どもに言うときもあります。


でも本当は、この言い訳は誰よりも自分自身をだますために必要なのです。
では、なぜ自分自身をだます必要があるのでしょう?



実は、大人の横柄な態度、つまり子どもに対する攻撃的な振る舞いや暴言は、大人のストレス解消なのです。
叱ったり罰を与えたり叩いたり、このような攻撃はすべて大人のストレス解消なのです。


人の中に溜まっているストレスというマグマは、絶えず出口を探しています。
それをぶつける相手を探しているのです。
大人に向けてそれを出すことはできません。
でも、子どもになら出せます。
それで、大人は子どもを攻撃するのです。


これが本当のところなのです。
これが心の内側で起こっているメカニズムなのです。
無意識のうちに、大人の本能のように行われるのです。


でも、みんな、うすうす気が付いてはいるのです。
でも、そう思いたくないのです。
だから、自分自身をだます必要があるのです。


このことは、自分の内側をよく見ていれば分かります。
大人に対してはやれないことを、子どもに対してならやれてしまう自分。
子どもが同じことをしても、気分のいいときは許せて、そうでないときは許せない自分。


こういう自分の心の動きを、よく見ているといいと思います。


イライラが募ってきて、やがてそれを子どもにぶつけてしまう自分。
そのイライラが募ってきたとき、自分の心の動きをよく見ているといいと思います。
そのようにして、自分を客観的に見ていると、不思議なことにイライラがだんだん治まってきます。
そして、先ほど言った本当のメカニズムに気が付くこともできるようになります。


一度、自分に聞いてみてください。
あなたは親という立場を笠に着て、権力を利用していませんか?
生殺与奪の権を笠に着て、子どもに横柄な振る舞いをしていませんか?
親という立場に甘えていませんか?


親子と言えども、お互い1人の人間同士であることにかわりはありません。
人間として全く対等の存在価値を持ち、全く平等の人権を持ち、それらにおいて上下の違いなど何一つないのです。


人間は権力を持ったとき、その人の本当の人間性、つまり本性が表れます。
立場の権力を振りかざすことは、愚かでいやらしいことです。
親という立場を笠に着ない人こそ、賢くて立派な親です。
そういう親なら、子どもの方にも親を敬う気持ちが自然に生まれてきます。


これから、子どもに対する自分の日々の振る舞いや言葉遣いについて、よく意識して客観的に見ているようにするといいと思います。
常に、次の2つのことを基準にするといいと思います。


この言い方は、大人に対しても言えることだろうか?
この振る舞いは、大人に対してもやれることだろうか?


【親野智可等@まぐまぐニュース】
http://bit.ly/2nbcOox

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