[ 問題 ]


ある日、Aさんは家の塀に落書きがしてあるのを見つけました。
1週間前に、次男のB男が家の壁に落書きをしたので、注意したばかりです。


今回も、B男のクレヨンがそこに落ちていたので、B男を呼んできて聞きました。
「B男、また落書きしたの?」すると、B男が答えました。
「ぼくだけじゃないよ。お兄ちゃんもやったよ」それを聞いたあなたは、どう言いますか?


A.お兄ちゃんがやれば、あなたもやるの?人のせいにしないで、ちゃんと謝りなさい

B.お兄ちゃんのことはお兄ちゃんに聞きます。あなたは自分のしたことをどう思うの?

C.お兄ちゃんはどこを書いたの?








診断結果


「ぼくだけじゃないよ。お兄ちゃんもやったよ」と言われたら?


その言葉の意味するのは「公平にしてほしい」という思いです。
一番いいのは、Cです。



Aを選んだ人:×

子どもに「ぼくだけじゃないよ。○○もやったよ」と言われると、大人はよけい怒りが込み上げてくるものです。
でも、そこでAのようにして叱り始めても、あまり効果がないのです。
というのも、そのときの子どもの頭の中は、「自分だけ叱られるのではないか?」という思いでいっぱいだからです。

「自分だけではないことを分かってもらいたい。
もう1人は叱られないのかな?叱られるなら、同じように叱られたい」こういうことばかりに意識がいっているのです。

ですから、大人の話も上の空でしか聞けないのです。
「あやまりなさい」と言われて「ごめんなさい」と言っていても、「なんでぼくだけ・・・」と思っているのです。



Bを選んだ人:×

Aと同じです。



Cを選んだ人:◎

Cは、間の抜けた対応に思えるかも知れません。
でも、このようにもう1人のしたことを聞いてやることで、子どもは「自分だけ叱られるのではないか?」という最大の気がかりから開放されます。
公平に叱られることが分かるので、安心して大人の話も聞けるようになるのです。


ポイント


「ぼくだけじゃないよ。○○もやったよ」という言葉が、大人は大嫌いです。
これほど大人を刺激し、その怒りの炎に油を注ぐ言葉はありません。
これを言われた途端に切れる大人はけっこういます。


それは、子どもが自分のしたことを棚に上げて人のせいにしているという印象を与えるからです。自分の非を認めて素直に謝らないで、責任を人になすりつけていると感じるからです。


でも、ひとたび子どもの立場に立つと、違ったものが見えてきます。
「ぼくだけじゃないよ。○○もやったよ」と言っている子が、必ずしも自分のしたことを棚に上げて人のせいにしようとしているとは限らないのです。
また、自分の非を認めないで、責任を人になすりつけようとしているとも限らないのです。


その言葉で一番言いたいのは、「公平にしてほしい」ということなのです。
それは、子どもにしてみれば当然の気持ちです。
大人でも、同じことをして自分だけ叱られたら、素直にはなれないはずです。
自分に非があることは確かでも、他の人は叱られないのに自分だけ叱られたら、それを素直に受け入れることはできないはずです。


ですから、子どもが公平さを求めるのも当然なのです。
その気持ちを無視して、頭に血が上った大人が感情のおもむくまま叱りつけても、子どもの心に落ちる指導はできません。
それは、ただ、大人の気持ちをすっきりさせるだけで終わってしまい、子どもの成長のための機会にはならないのです。


まず、公平にしてもらえると分からせて、安心させてやってください。
そして、よく話を聞き、事実を確認し、いけないことはいけないと伝えることです。
そのような手順を踏めば、子どもは素直に自分の非を認めて謝ります。


【親野智可等@まぐまぐニュース】

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