●幼児期にしっかりと「考える力」の土台を育てておきましょう。
今の時代は先行きが不透明な激動の時代であり、同時に情報が多すぎる時代でもあります。
子どもたちが大人になる頃には、さらにそれが加速するはずです。
そのような時代をたくましく生き抜くためには、自分で考える力が大切です。
自分で考える力といってもいろいろな次元がありますが、中でも大切なのは「自分は何をやりたいのかを自分で考える力」と「そのやり方を自分で考える力」の2つです。
これが本当の自立であり、言い換えると自己実現力です。
.
●やりたいことをやる楽しさを一番味わえるのが幼児期
この力がないと、変化の激しい時代の中で多すぎる情報に流されて、自分らしい生き方ができなくなってしまいます。
現在でも、自分は何をやりたいのかよくわからないという大人がたくさんいるのですから。
そして、この自己実現力の土台は幼児期から育てていく必要があります。
なぜなら、幼児期こそが、自分がやりたいと思ったことをどんどんやっていく楽しさを一番よく味わえる時期だからです。
●子どもの「考える力」を伸ばすために大切なこと
わが子が、好きなこと、やりたいことを見つけて、自信をもって前に進めるように、今、親としてできることをしましょう。
●「やりたい」と言ったことをたくさんさせる
幼児期には、子ども自身がやりたがることをどんどんやらせることが大切です。
絵を描きたい子にはどんどん描かせる。
お人形遊びが好きならそれをたっぷりやらせる。
自動支払機にカードを入れたがったら入れさせる。
人に迷惑をかけたり危険だったりしない限りにおいて、どんどんやらせましょう。
それによってはじめて、「自分は何をやりたいのかを自分で考える力」と「そのやり方を自分で考える力」がつくのです。
確かに「親や先生に言われたことはできる。でも、特に自分がやりたいことはない」という子は育てやすいでしょう。
でも、それを優先してしまうと、先の2つの力は身につきません。
実は、「言われたことはできないけれど、自分がやりたいことはどんどんやれる」という、育てにくい子のほうが見込みがあるとも言えるのです。
・子どもが自分に合うものを見つけられるように情報を与える
好きなことをやらせると言っても、幼児期だと何が好きなのかわからないということもよくあります。
そこで大切なのは、子どもに向いていそうなものを親が紹介・推薦してあげることです。
「公民館で押し花教室があるよ。ちょっとやってみない?」
「本屋さんにこういうのがあったよ。あなたに向いているかも。見に行って気に入ったら買ってこよう」というように。
本人が嫌がることを強制するのはよくないですが、紹介・推薦は必要です。
子どもは情報弱者であり、ごく身近にぴったりなものがあっても、自分で見つけることができないからです。
また、「始めたからには2年間は続けなくてはやめ癖がつく」などと思う必要はありません。
やって合わなかったら、やめればいいのです。
お試しでいろいろやっているうちに、ぴったりなものが見つかります。
初出「すくすく子育て」PHP研究所
今日のお薦め
日本の昔話・イソップ童話・伝記・科学の疑問・行事のお話・始まりのお話など。その日
の気分で好きなお話を読んではママ~知ってる?と読んだお話を説明してくれます。1つ
1つが短いので子供が一人で読んで楽しんでいます。(レビュー)
親野智可等のメルマガ
親野智可等の本
遊びながら楽しく勉強
親野智可等の講演
取材、執筆、お仕事のご依頼
親野智可等のお薦め
親野智可等のHP