みなさんの家には温度計と湿度計がいくつありますか?
できたら、どの部屋にも温度計と湿度計をおいて、しょっちゅう見るようにするといいですね。

玄関の外にもおけば、家の中と比べることもできます。

このようにしておくと、「今日は蒸し暑いなあ」と思ったとき、すぐに温度計と湿度計を見ることができます。

すると、「今日は蒸し暑いなあ」で終わるのでなく、「蒸し暑いと思ったら、27度で85パーセントもあるんだ」と数値化して理解できるようになります。

自然現象を数字でとらえて、客観的に理解しようとするのが、理科・科学の基本的な思考方法です。

日ごろの生活の中でそれを経験することが科学的な思考方法を育てることにつながり、数字に強い子になっていきます。

温度計と湿度計を見る前に、自分で予想してから見るようにするとさらにいいですね。
家族で当てっこをするのも面白いです。

慣れてくると、けっこう当たるようになります。

日ごろから温度計や湿度計を見ていると、テレビなどの天気予報にも注意深く耳を傾けるようになります。
とくに、最高気温、最低気温、平均気温、洗濯指数などという言葉に敏感になります。

「今日は湿度が高いから洗濯物が乾かないかも」と教えてくれるかも知れません。

さらには、自分の体調を管理する力もつきます。

「湿度が低いということは空気が乾燥しているんだ。カゼに気をつけなければ。マスクをして出かけよう。うがいと手洗いもしっかりしよう」

「湿度が低いから加湿器をつけよう」

さて、温度計と湿度計について書いてきましたが、できたら気圧計も用意するといいですね。
家に気圧計があると気圧に敏感になります。

気圧が下がってくると天気が悪くなるということも、実際の体験を通してわかってきます。
天気予報で出てくる高気圧、低気圧、降水確率などの情報にも敏感になります。

また、気圧が低いときは体調や気分が優れない、気圧が高いときは体調も気分もよくなるということも、自分の体験を通してわかってきます。

これを続けていると、自分の体調や気分をモニタリングする能力、つまり自分の心身の状態を客観的に理解する能力が育ちます。

気圧が人間の心身の状態に与える影響は非常に大きいです。
とくに老人と子どもは気圧の影響を受けやすいです。

気圧が低くて天気が悪い、雨が降りそうで降らない、こういときはとくにいけません。
こういうときは、子どもが勉強しないからといって叱ってもしょうがないのです。
親がこういうことを知っていれば、いたずらに叱ることなくあきらめることができます。

お母さんやお父さんも、気圧が低いときはイライラして怒りっぽくなりますので、気をつけてください。

ということで、自分のためにも子どものためにも日ごろから気圧計を見るようしてください。

「今日は気圧が低いから気をつけよう」とあらかじめ気がついていれば、子どもをいたずらに叱りつけなくてすみます。

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