●成績主義・能力主義には弊害が多い


以前、某進学塾の様子を見学したことがあります。
そこはスパルタ式の成績主義・能力主義で、教室も座る席も成績順に決まります。


つまり、一番成績がよい子どもたちはA組、次がB組、というようにクラス分けされているのです。


そして、A組の中でも一番成績のよい子たちが教室の最前列に座ります。


教室の壁には「勝ち上がれ」「負けていいのか」などと大きく書かれた紙が貼られています。


子どもたちの会話に耳を澄ますと、「前回は○○君に勝ったけれど、今回は負けた」といった勝ち負けの話ばかりです。


とにかく成績を上げて実績を上げようという塾の方針なのですが、こういうやり方は成長途上の子どもたちには弊害が多いのです。




●優越感によって得た自信は危険


例えば、成績が悪い子どもは大きな劣等感に支配されます。


反対に、成績がよい子は優越感を感じて自信を持つようになります。
けれども、こうした優越感によって得た自信には危険な部分があるのです。


なぜなら、優越感の裏返しは劣等感だからです。


優越感によって自我を保っている人は劣等感に襲われるのが怖いので、常に優越感を感じていたいと思うようになります。


その結果、自分より下の人には必要以上に威張るようになります。
そして、同時に自分より上の人に対しては劣等感に襲われて卑屈になります。


意識の中には、常に「できる・できない」「勝ち・負け」「強い・弱い」「上・下」の二分法があり、それが全ての判断の基準になってしまいます。




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