【質問】

子育て経験がない中で育てた1人目の子ども。
叱りすぎていたのではと後悔しています。
子どもが2人いるのですが、2人目を産んでから子育ての考えが変わりました。

本を読んだり自分でも経験したりして…。
でも、1人目の長男についてはうまくいかず、叱りすぎてかわいそうなことをしたと、すごく後悔しています。

(オリゴさん:小学6年生男子/小学1年生女子)




【親野智可等より】


拝読しました。
そのお気持ちはとてもよくわかります。

子育て中のかたは、「あのとき、もっとこうしていればよかった」と後悔することが多いと思います。


そもそも、親になる前に親について学ぶ機会が少な過ぎるという問題があります。
学校の先生になるにも幼稚園や保育園の先生になるにも、専門的な勉強をします。


料理人、医師、看護師、弁護士、何になるにしてもそうです。
車の運転にしても、自動車学校に行って練習します。


ところが、子育てについてはそれらの機会が非常に少なく、ほとんどいきなり本番状態です。


しかも、子育ては、世の中で一番複雑で一番困難で、そして一番大切な仕事です。
何と言っても一人の人間を一から育てるのですから。


ですから、子育て中の親御さんは、みんな暗中模索で手探りしながら進むしかないのです。
うまくいかなくて当然です。


また、たとえ事前に学ぶ機会があったとしても、子どもは百人百様で一人ひとり全然違うので、実際にやってみればうまくいかずに悩んだり後悔したりすることの連続になると思います。


とはいえ、今オリゴさんが後悔しているということは、見方を変えれば、それだけ自分が成長したということでもあると思います。


なぜなら、以前気付かなかったことに、今気付いているわけですから。


ずっと気付かないままなら、後悔もしませんし気楽といえば気楽ですが、成長していないということでもあります。


ですから、大事なのは、これから同じことを繰り返さないように不退転の決意をすることだと思います。




●親として育児や教育を学び続ければ、自分と我が子のためになる


そして、もう一つは親として学ぶこともお薦めしたいです。
親になる前に学べなかったとしても、親になってから学ぶことはできるからです。