「子どもの会話が続かない」「子どもの話を聞くのが苦手」
──わが子とのコミュニケーションに悩みを抱える親は少なくありません。


そこで、元小学校教員で、現在は教育評論家として活躍する親野智可等さんに、「子どもの話を上手に聞く秘訣」について教えていただきました。




●“共感しながら聞く”ために一番やってはいけないのは


── よく「コミュニケーションには“共感力”が大事」と言われますが、“共感的に聞く”とは、どういうことでしょうか?


親野さん:
「共感的に聞く」というのは、相手の気持ちに寄り添いながら会話をすることです。
これは、子どもの話を聞くうえで、もっとも重要なカギになります。

例えば、子どもが、「今日、●●ちゃんにこんなこと言われてムカついた!」とか「お兄ちゃんとケンカしちゃったんだ」などと、話をしたとします。


親としては、つい「そんなの気にすることないよ」と励ましたり、「アナタがお兄ちゃんになんか言ったんじゃないの?」と口をはさんでしまいがちですが、これはNG。


まずは、「そんなこと言われたら悲しいよね」や「そっか。ケンカって嫌だよね〜」と子どもの気持ちを受け入れ、共感してあげることが何より大事です。


子どもにとって、信頼できる大人の第一条件は、自分のことをわかってくれる人。


ですから、“自分の話をちゃんと聞いてくれた”“気持ちをわかってくれた”と感じることで、親に対する信頼感が高まり、愛情を実感できるんです。