●情報があふれている現代

「東大生の多くが子どもの頃にピアノを習っていた」
「年中から親子日記を続けたら難関大学に合格した」
「朝食前に親子で2kmのジョギングを3年間続けたら、運動能力だけでなく学力も上が
った」


日々、このような子育てや教育に関する情報が、本、新聞、雑誌の中に、そしてスマートフォン(スマホ)からアクセスできるインターネット空間にたくさん登場しています。


私は基本的には、これはとてもよいことだと思います。


その理由の1つめは、実際に子育てしている同世代の親たちの悩み、本音、工夫などにたくさん触れることができるからです。


悩んでいるのが自分だけではないとわかれば、それだけで気持ちが楽になります。
また、実際的な解決法や工夫、アイデアも得ることができます。



●最新の研究や専門家の知見を知ることができる

理由の2つめは、研究者や専門家が発する情報にたくさん触れられるからです。


特に、近年は児童心理学・教育学・脳科学などが目覚ましく発達してきて、今までわからなかったことが科学的・学問的に明らかになってきています。


例えば、今では赤ちゃんには赤ちゃん言葉で対応するほうがよいことがわかっています。


赤ちゃんが犬のことを「わんわん」と呼んだら、「わんわんだね」と言ってあげたほうがよくて、無理に「違うよ、犬だよ。犬って言ってごらん」などと言い直させないほうがよいということです。


片づけが苦手な人は創造力が高い傾向にあることもわかっています。


また、「子どもが自分でできないからといって、親が手伝ったり、やってあげたりすると自立できなくなる」という説は迷信であることもわかっています。


こういうことがわかってきたのは大きなことですし、その情報に子育て中の親たちが触れられるのも非常に有益なことです。


今ほど情報がなかった頃は、自分の親をモデルにするか、井戸端会議の情報などしかなかったわけで、それに比べればはるかによい状況だと思います。



●情報は積極的に取りに行こう

こういう状況ですから、子育て・教育の情報を積極的に取り入れるのはとてもよいこ
とで
す。

ところが、…