【質問】
私は夫に「子どもを叱りすぎだ」と言われます。
また、「しっかりしつけなければ。○○を直さなければ。○○ができるようにさせなければ」などの気持ちが強すぎるとも言われます。
確かにその通りで、自分でも変わりたいのですが…。
(小3 男子 いりごま さん)
【親野智可等先生からの回答】
拝読しました。
確かにおっしゃる通りで、「子どもをしっかりしつけなければ。○○を直さなければ。○○ができるようにさせなければ」という気持ちが強いと、どうしても否定的な言葉で叱ることが増えます。
すると、子どもの自己肯定感が下がりますし、親子関係も悪くなってしまいます。
ですから、日頃の心がけとして「親として○○しなければ」ではなく「この子と幸せに暮らそう。一緒に仲よく生きていこう。お互い1人の人間同士として楽しく付き合おう」くらいの気持ちでいた方がいいと思います。
この方が気が楽になって、心のゆとりが出てきます。
子どもと日々向き合う上で、このゆとりほど大切なものはありません。
こういう気持ちでいれば、子どものありのままを受け入れて、その可愛らしさを心から楽しめるようになります。
すると、子どもとは実に素晴らしい人たちであることがわかってきます。
本当に純粋で美しくて、エネルギーに満ちあふれていて、摩訶不思議で神秘的ですらあります。
こういう気持ちでいれば、親も毎日楽しくなってきますし、子どもを否定的な言葉で叱ることも減り、肯定的な言葉が増えてきます。
今現在のように、「親として○○しなければ」という気持ちが強いと、そういった子どもたちの姿を味わうことは難しいと思います。
実際、私が過日話を聞いたAさんという人は、こう言っていました。
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マイペースでだらしがない娘が、人の目にどう映るか気になって、毎日叱ってばかりいました。
「親がダメだからだと思われないか?」と気持ちがあったからです。
でも、心の中には「こんなことしていてはいけないな。娘がかわいそうだ」という気持ちもありましたし、叱り続ける自分にも嫌気が差していました。
それで、ある夜、無心に眠る娘の寝顔を見て「ダメな親だと思われてもいい。この子のペースに付き合おう。この子と自分の気持ちを大切にして生きていこう。どうせ他人には何も分からない。他人が責任を取ってくれるわけでもない。だから、この子と毎日楽しく幸せに生きていこう」と決意しました。
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