●「就職は銀行」にこだわった父親
ある20代半ばの男性から聞いた話です。
大学を卒業するとき、父親が彼を地元の某銀行に就職させたがり、彼はとても困ったそうです。
父親は、昔、自分自身がその銀行に就職したかったとのことです。
父親が若い頃は、銀行は給料がいい、公務員並みに安定している、ステータスが高くかっこいいなどと世間で思われていました。
でも、父親はその銀行に就職できず、別の会社に就職しました。
その会社で働きながらもずっと銀行への憧れは続き、息子は絶対銀行に就職させたいと思っていたらしいのです。
ところが、息子本人は就職活動の当初から、銀行は就職先としての魅力に乏しいと感じていました。
低金利政策が続いている、ITの進化で金融業務が銀行以外でも可能になってきている、そして長引く不景気、特に地方経済の衰退などにより、銀行の先行きはかなり不透明だと考えたからです。
実際に、今は多くの銀行の収益が悪化して経営危機に陥ったり、それを避けるために統合したりなどが増えています。
時代の流れは大きく変わってきているのに、父親は自分が若い頃の思い込みにとらわれていて、情報や価値観のアップデートができていなかったのです。
●親がアップデートできていないと子どもの足を引っ張る
似たような話はほかにもあると思います。
例えば、親はわが子がキャリア官僚になるのを期待するけれど、子ども本人は嫌がるケースです。
これはありそうなことだと思います。
というのも、就職先として憧れの的だったキャリア官僚が、最近は若者から敬遠されている実態があるからです。
東大出身のライター・池田渓さんによると「長時間労働、国会議員や官邸からのパワハラまがいの指示、劣悪なオフィス環境、多発するうつ病や自殺……これらの悲惨な官僚の勤務環境が世間に周知されてきたということだろう」とのことです。
親がアップデートできていないと、わが子に従来型の常識や価値観に従った線路を敷き、それに乗るよう強制したりして結局は子どものためにならない、などということになりかねません。
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