●嫌みな言葉の正体とは?
中山さん(仮名)は、あるとき夫に「缶詰の缶はちゃんと洗ってから捨てなきゃダメだろ」と言われて頭にきたそうです。
いつもちゃんと洗っているのに、たまたまその日は日曜日で、習い事のイベントで出かける息子の弁当作りに時間がかかり、「そんなに汚くないからまあいいか」という気持ちでそのまま捨てたからです。
それで、中山さんは「いつもちゃんと洗ってから出してるよ。あんただって、この前ペットボトルをすすがないで出してたじゃないの」と言い返しました。
すると夫も言い返して、また中山さんが言い返し……。
ということで、せっかくの日曜日なのに、朝からつまらないバトルをしてしまったそうです。
中山さんは、「うちの人(夫のこと)は、嫌みな言葉が多くてイヤになる。でも、もしかしたら自分も同じかも」とおっしゃっています。
そこで、私は「嫌みな言葉の正体は、相手をとがめる言い方だと思いますよ」と言いました。
つまり、「○○しなきゃダメ」「○○しちゃダメ」「また○○してない」などの否定的な言葉で相手をとがめているのです。
●親密で大切な相手にこそ、よい言葉で
人は誰でも、大人でも子どもでも、こういう言い方をされると不愉快になります。
それに気づかないまま、多くの人たちがこういう言い方を多用して、大切な人との人間関係を壊し続けているのです。
これをお読みのあなたはいかがですか?
大切な人、つまり、夫や妻、わが子、自分の親などに、こういう言い方をしていませんか?
親密で気の置けない相手だとつい言ってしまうことがあると思います。
でも、言われたほうは、やはりカチンときているのです。
そして、そういうことが積もり積もって不仲になっていく可能性があります。
ですから、「親しき仲にも礼儀あり」という諺を思い出しましょう。
大切な相手にこそ、よい言葉で接しましょう。
●とがめるのをやめるだけで、不必要に反発されることがなくなる
例えば、子どもとのやり取りで考えてみましょう。
もし、 子どもに「どんどん勉強しなきゃダメ。何度言ったらできるの」とか、「しっかり問題を読まなきゃダメだよ」などと、否定的な言い方でとがめているとしたら、すぐやめたほうがいいでしょう。
そして、1「早くやっちゃおう」、2「早くやっておくといいよ」、3「早くやっちゃえば、あとは遊べるよ」などの言い方に変えましょう。
1は「○○しよう」と単純に促す言い方です。
2は「○○するといいよ」と肯定的に促しています。
3は「○○すると、こういういいことがあるよ」とプラスのイメージで促していま
す。
このほかにも、「○○してくれるとうれしい」「○○して欲しい」などもあります。
とがめるのをやめるだけで、不必要に反発されることがなくなり、人間関係もよくなります。
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