新たに当コラム欄で始まりました、
一般社団法人写真整理協会理事・浅川純子さんによる対談シリーズ!


その記念すべき第1回のゲストは、教育評論家の親野智可等(おやの・ちから)先生です。


親野先生は「子どもの自己肯定感向上に、写真の力を役立てよう」を合言葉に、子どもの頑張っている姿、家族と一緒にいるところ、笑顔の素敵な写真などを部屋に飾って、それを見ながら子どもをほめて育てる「ほめ写」という子育て習慣を提唱しています。


この「ほめ写」プロジェクトのリーダーを務める親野先生に、写真の持つ力や可能性について、浅川理事が聞きました。
その模様を、全3回のコラムでお届けします!




■子どもにとっての自己肯定感の大切さ


浅川) いつも講演では、どんなお話から始められるのですか?


親野) 講演では、静岡県で23年間小学校の教壇に立ってきた私の経験に基づいたお話をしています。
教師として毎日の授業や生活指導をしていて、どんどん伸びていく子は自己肯定感が高いなと感じるようになったんです。


運動会など学校のイベントや、理科の実験をするとき、極端に2つの反応に分かれます。
「難しそう」「できない」という子たちと、「面白そう」「やってみたい」という子たち。
自己肯定感があるかないかは、子どもの伸び方に決定的な影響があり、それが子どものやる気に結びついていると気が付きました。


ではどうしたら自己肯定感が育つのか。
まず、生まれつきポジティブでプラス思考の子どもがいます。
そして、育っていく環境、特に親の言葉が子どもに与える影響が大きいなと思いまし
た。


親が否定的に「また片付けをしていないの、ダメじゃない」「勉強やってないじゃない、いつやるの?」など、「〇〇していない」とか「〇〇してはダメ」とか言っていると、子どもは自分をダメだと思ってしまうものです。
講演では、否定的に叱る言葉を極力やめて、ほめることが大事だという話をしていま
す。




■ほめ方のコツは、「部分」と「場面」に注目すること


浅川) そうですか。子どものほめ方について、コツやポイントはありますか?


親野) すぐできるのは、「部分に注目する」ことです。
書き取り帳を見たとき、「書き直しだよ」と言ってしまうとよくない。
書き取り帳だと1ページに80文字くらい入るので、偶然上手な字があるんです。


「この『空』という字、うまいね。この『道』もうまい。この右払いがカッコイイ」と、部分に注目してほめてあげることです。
順番も大事で、直させたいときは、たくさんほめた後で「ここを直そう」と伝えれば、子どもは応じてくれます。


次に、「場面に注目する」ようにします。
兄弟が仲良くしてほしい時に、「もっと仲良くしなきゃダメじゃない」と叱るところから入ると、否定的なイメージができてしまい、実際に仲が悪くなる可能性が高まります。
2人で並んでテレビを見ている時に、「あなたたち仲がいいわねぇ」とほめます。


また、がんばっているときに「お風呂洗いしてくれて助かるよ」、しっかりできたときに「上手に書けたね」など、「がんばっている過程」と「達成の瞬間」の2つをほめることが大事です。


このように講演では、子どもにとって大切な自己肯定感を育むために、しっかりほめて育てましょうとお話しています。