ほとんどの親は、親であることに甘えています。

なぜなら、親は圧倒的な権力者だからです。
それに対して、子どもは弱い存在です。

子どもは全面的に親に頼って生きているので、親に見放されたら生きていけません。
ですから、どんな理不尽な親でも従うしかないのです。
このような圧倒的に違う立場を利用して、多くの親がやりたい放題です。
親の多くは独裁者、暴君、専制君主、圧制者です。

親は、大人同士ではとても言えないような罵詈雑言を、わが子には平気で浴びせてしまいます。
例えば、「また○○してない。何度言ったらできるの」「なんで○○しないの! ちゃんとやらなきゃダメでしょ」「なんでそんなにだらしがないの!」「○○しないとおやつ抜きだよ」「本当にお前はだらしがない」などです。

そして、それを「子どものため」とか「しつけのため」と思っています。
しかしながら、こんなことが子どものためになるはずがありません。
ただのハラスメントです。

親によるパワーハラスメントでありモラルハラスメントでもあります。
世間では、いろいろなハラスメントが問題になっていますが、実は親から子どもへのハラスメントがいちばん多く、しかも深刻なのです。

●徹底的なしつけがもたらした親子関係の成れの果て

これはある60代の男性の話です。
その人は自分の息子を育てるにあたり、「世間に後ろ指をさされない、きちんとした人間にしたい」という気持ちが強くあったそうです。
それで、息子が小さいときから「また○○してない。なんで○○しないんだ。○○しなきゃダメだ」と毎日叱って育てました。

あるとき、「使ったものを片付けてなかったら捨てるぞ」と宣言し、子どもが作りかけのプラモデルや遊び途中のボードゲームを庭に捨てました。
食べ物の好き嫌いを直そうと、子どもが嫌いなものを毎日食卓に出したり、無理矢理食べさせたりしました。

正直な人間に育てたいと考えたので、子どもがちょっとでもウソをつくと徹底的に追及して叱りました。
数年後、どうなったでしょうか。
息子は何かにつけ自信がない、おどおどした感じの青年になりました。

父親から離れたい一心で遠くの大学に進学し、そのままそちらで就職。
結婚の際は、父親に会いたくないので結婚式は夫婦2人だけで済ませました。
実家には父親のいない日を確認して、年に1度帰るだけ。
自分の住所は両親共に知らせてありません。

こうした冷え切った親子関係は少なくありません。
親がしつけを大義名分にハラスメントを繰り返した結果、親子関係に修復不能なほどの破綻をもたらすこともあるのです。

親子関係のあり方については、こちらもご参考にしてください。

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子どもと「一人の人間同士として付き合う」「一人の人間同士として一緒に生きていく」というスタンスが大事