プロ野球が大好きな小学3年生の男の子がいます。
ある日、お母さんが「原辰徳」という漢字を見せて「この漢字、読める?」と聞いてみると、「『はらたつのり』じゃん」と見事に即答。
それから「菅野智之」など10問出してみると8問も正解しました。
 

それで、お母さんが大いにほめたら子どもはとても喜びました。
次に、「書けるようになるとかっこいいね」と投げかけたら大いに乗ってきて、毎日1人ずつ書き方を教えることになりました。
 

私が話を聞いたときには、40人くらい書けるようになっていました。
例えば、「澤村拓一、杉内俊哉、村田修一、長野久義、亀井善行」などです。
1人当たり平均4つの漢字だとして、40人覚えれば単純計算で160字です。
これはすごいことです。
 

これで思い出したのが私が以前教えた2年生の男の子です。
その子は自動車が大好きでした。


それで、お母さんは自動車の名前を自主勉強のノートに毎日書くように薦めました。
それで、彼は毎日書き取り帳にランボルギーニ・カウンタックとかオーテック・ザガート・ステルビオなどと書いて楽しんでいました。
これで彼はずいぶんカタカナが得意になりました。
 

このように、子どもが好きな分野にうまくからめることで、楽しみながら勉強することができます。
サッカーが好きなら、「HONDA KEISUKE」のようにサッカー選手の名前をローマ字で書くのもいいでしょう。
 

これをうまく進めるためのコツは、最初に大いにほめることです。
つまり、子どもの好きな分野の話をうまく引き出して、その知識を大いにほめるのです。
それから、少しずつ勉強的な内容につなげていくことが大事です。

初出『Smile』(学研エデュケーショナル)

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