15年前に4年生を受け持った時の日記を発見しました。
当時のメルマガに載せていたものです。
現役教師のときのことが懐かしく思い出されます。

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5/14

5日間続いた家庭訪問が終わりました。
ある家の訪問が終わり、外に出た瞬間、土砂降りになりました。
車は20メートル離れたところに止めてありました。

トホホ・・・でした。

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5/15

この時期になると、初めて教師になった年に、家庭訪問が終わってから2週間入院してしまったことを思い出します。
病名は咽頭炎でした。
あの時は、お先真っ暗という感じでした。

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5/16

今日は、家で、先週やったテストの丸付けをしました。
算数の丸付けの次に国語の丸付けです。
こっちは、なかなか手間取ります。
記述式のものは、特に。

これって、丸かな三角かなと迷わせる微妙なものが出てくるので。
う~ん、これを丸にするとなると、さっきのも丸にしなくてはなら
ないな・・・

などとやってると、あっという間にもう日曜日の夜で、笑点のお時
間です

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5/17

今日はひたすら蒸し暑かったです。
おまけに月曜日だし・・・
こういう日の子供たちは、どうしても集中力に欠けます。
だらだらしてます。

無理もありません。
教師だってそうなんですから!
それが当たり前だと分かってるから、かりかりなんかしません。

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5/18

音楽を聞くのが大きな楽しみの一つです。
今聴いているのは「大江光の音楽」というCDです。
ご存知の通り大江光氏は大江健三郎氏の息子さんです。

もう、2ヶ月くらい聴いています。
すばらしいの一言です。
彼は、現代のモーツアルトですね。
特に好きなのが、13,14,16,24番の曲です。

恍惚としてしまいます。

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5/19

今日、手作りのことわざカルタを色画用紙に印刷して、子供たちに分けました。
表に「善は」と書いてあり、裏に「急げ」と書いてある・・・はずでした。

ところが印刷ミスで、表と裏が一緒になっていました。
いざ切り取ってカルタを楽しもう、というときにそれが判明。
期待して楽しみにしていた子供たちに「ごめん。」と言って、回収。

あちゃあ~・・・でした。

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5/20

今日こそはというわけで、手作りことわざカルタを慎重に印刷しました。
カルタの裏表を色画用紙の裏表に印刷するのです。
ところが、裏と表をぴたりと合うように印刷するのは、かなりのテクニックがいります。

ですが、毎年やっているのでこつは分かっています。
4年生3クラス分の約100枚をうまく印刷できました。
そのできばえに、「どうだっ!」とばかり、一人ご満悦の親野でした。

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5/21

手作りのことわざカルタを抱えていそいそとやってきたのは、4年学習室。
2つのクラスの子供たち65人が、私を待っています。
というのも、4年担任の教師が一人出張でいないからです。

カルタの一枚一枚に自分の出席番号を書かせてから、切り取らせます。
このとき既に、子供たちはやる気満々です。

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5/22

さあ、いよいよ二人組みでことわざカルタを楽しみます。
「犬も歩けば~~~」
という感じで、私が適当な節をつけて読みます。
ここで少し間をあけます。
このことわざを知っている子は、ここで「棒に当たる」と書いてあるカルタを取ることができるわけです。

「棒に当たる~~~うう~~~」
楽しそうな子供たちを見ながら、読み手の私も絶好調です。

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5/23

二回戦目は勝った者同士、負けた者同士で勝負します。
三回戦目は、二勝の者同士、一勝一敗の者同士、二敗の者同士で勝負です。
こうやっていくと、どの組み合わせも実力伯仲の者同士になります。

だんだん白熱した勝負が展開されるようになります。
子供の真剣さも増していきます。
このように遊びながら、いつの間にかことわざを32個覚えてしまうのです。
これが楽勉です。

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5/24

久しぶりに気持ちの良い天気でした。
こういう日は、子供たちも絶好調です。
おまけに、今日は理科の電気の勉強でモーターカーを作るので、朝から大張りきりの子供たちでした。

かわいいですね。

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5/25

子供たちは、国語辞典で言葉を調べるのに夢中です。
「人間」を調べると「人。人類。」などと出ています。
「春」を調べると、「冬と夏の間の季節」などと出ています。
こういう分かりきっている言葉を調べて、その意味を改めて読むのがおもしろいようです。
感心したり不思議がったりしています。
調べては人に教え喜んでいます。

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5/26

今日は、子供たちの縦割りグループでの1年生を迎える会がありました。
縦割りグループとは、1年生から6年生の子供たちが1人か2人ずつ入ったグループのことです。
その7,8人のグループで自己紹介ゲームをしたり遊んだりします。

それぞれのグループと仕切らなければならない6年生は、大変です。
いつもはあまり前に出ない子も、今日はそうはいきません。
下級生をまとめるために、どの子も真剣です。

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5/27

今日は、4年生の子供たち約100人を連れて近くの養護学校に行きました。
肢体不自由児童たちとの交流会です。
手作りの絵本やゲームやプレゼントを持って行きました。
一緒に遊んだり、お話をしたり、絵本を読んでやったり、歌を聞いてもらったりしました。

かなり重度の障害を持つ子もいました。
そういう子どもたちからは、反応らしきものは何一つ返ってきません。
でも、心は通じるんだよ。

4年生の子供たちの心に、いろいろな思いが去来した一日だったと思います。

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5/28

昨日の養護学校の子供たちとの交流について、作文を書かせました。
初めて会ったときに、驚きや戸惑いがあったことが分かりました。
一生懸命話しかけたことや、それに対する反応があって嬉しかったことも書かれていました。

自分を見つめ直している子もいました。
書いているときの集中度が、この体験の価値を物語っているように思いました。

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9/4

夏休みの子供たちの自主勉強がものすごくて、うれしい悲鳴を上げています。
ストーリー漫画を描きまくった女の子もいました。
1学期から自主勉強で日記漫画を毎日描いていた子です。

夏休みの作品の中には、親野先生青春物語みたいなものもありました。
イケメンの親野少年が女の子にもてるお話です。
現実とあまりにも違うので、苦笑してしまいました。

その子が昨日書いた2学期の目当ては、漫画家目指して漫画を描きまくることです。
すばらしい目当てですね。