算数の勉強で、計算や文章問題は得意だけど図形は苦手という子がいます。
その場合、苦手な図形の問題をたくさんやらせるだけだと、よけいに苦手意識を持ってしまう可能性があります。


そうならないためには、生活や遊びの中で図形に触れる機会を増やすことが大切です。


例えば、折り紙、積み木、図形パズル、粘土遊び、ブロック遊び、などです。
図形パズルにも2種類あって、タングラムのような平面のものと賢人パズルのような立体のものもあります。
台所で、ニンジンや大根などの野菜を切る経験も図形の認識力を高めます。
 

また、方眼紙やドット方眼紙にいろいろな図形を自分で描く遊びもお薦めです。
これらの紙に、三角定規やコンパスを使って三角形、四角形、平行四辺形、台形、五角形、六角形、八角形、円などの図形を描くのです。
 

ドット方眼紙なら点と点を直線でつなぐだけでいろいろな図形が描けます。
さらには、図形を組み合わせてロボットや未来のビルなどの絵を描くのもいいですね。
描いた図形や模様に色を塗るのも楽しいです。
 

円を描くためにも方眼紙やドット方眼紙は便利です。
コンパスを使って、自由自在に円を描いてみましょう。
これでコンパスの使い方に慣れることができます。
大きな円や小さな円をたくさん混じり合わせて模様を作り、きれいに塗るのも楽しいです。
 

こういう経験をたくさんしておくと、高学年で複雑に加工された円の面積を求める問題が出たときに役立ちます。
例えば、大きな円の中に小さな円が2つあって小さな円に含まれない部分の面積を求める問題などです。
 

こういう問題は子どもにとってけっこう難しいですが、複雑に混じり合う円を描いて色を塗る遊びをたくさんやっていると、「大きな円の面積から小さな円2つの面積を引けばいい」と思いつくことができます。

初出『Smile』(学研エデュケーショナル)

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