テレビで、ジャニーズのアイドル数人がおしゃべりしている場面を見たことがあります。
主にデビューする前やデビューしたてのころの思い出話でした。
だいたい次のような感じです。

「A君は、○○さんのパシリだったよね」
「うん、そうそう、ジュニア時代はときどき荷物を持たされたりとか…」
「オレは先輩の△△さんによく買い物に行かされた」
「ああ、あれね。見たことある。□□さんにも行かされてたじゃん」
「けっこう、オレたち体育会系っぽくない?」


無邪気な思い出話に花が咲くといった演出でしたが、私は気になりました。
というのも、アイドルの言葉は若者や子どもへの影響力が大きいからです。

特に中学生や高校生は、「先輩」とか「後輩」などという言葉に敏感です。
こういった話を聞くことで、次のような認識が刷り込まれていくのではないかと心配になりました。

先輩は後輩をパシリに使うものなんだ
荷物を持たせたり買い物に行かせていいんだ
後輩は先輩に従うのが当たり前なんだ
先輩の言うことはちょっとくらい理不尽でも従わなければならない

部活などにおける先輩・後輩の上下関係によって、苦しんでいる中高生はたくさんいます。
こういった上下関係はパワハラやいじめに直結するものでもあります。
思い出話がいけないということではありませんが、こういった若者や子どもへの影響を考えて言葉を選んで欲しいと思います。


宝塚音楽学校出身者のおしゃべりでも、先輩・後輩の異常な上下関係が披瀝されることがよくあります。

絶対的なヒエラルキーがあって、後輩は先輩に口答えをしてはいけない
本科生が乗っているかもしれない電車が来たらお辞儀をしなければならない。お辞儀をしなかったりすると、後で呼び出されて怒られる
本科生が予科生を厳しく指導する。その指導には絶対服従しなければいけない

寮生活で予科生の部屋は本科生の部屋の上にあるので、音を立てないように常にすり足で歩かなければならない
予科生は本科生の邪魔にならないように廊下の隅を歩く。廊下を曲がるときは直角に曲がらなければならない。


こういった話が次から次へと繰り出され、スタジオは大いに盛り上がります。
中には、「すばらしい伝統ですね」などという共演者もいます。
でも、こういった話は中高生に悪影響があります。

こういった話は本当なのでしょうか?
昔の話ではなく、今もそうなのでしょうか?
もし今もそうなら大問題です。

中高生に悪影響という以前に、そもそも宝塚音楽学校に在籍している生徒たちの人権問題です。
パワハラ、モラハラ、いじめであり、人権無視も甚だしいと言わざるを得ません。
こういった馬鹿げた「伝統?」によって苦しむ生徒も多いでしょうし、それによって夢を摘まれる生徒もいるでしょう。

宝塚の経営者や校長はそれを知っているのでしょうか?
改善への指導をしているのでしょうか?
それとも、知っていて放置しているのでしょうか?
もし今もそういった事実があって、それを放置しているのなら大問題です。

いじめについては下記もご参考にしてください。
いじめられている我が子にどう言葉をかけたら……