足し算は1年生で学び始めます。
授業では、まず「5+3」のような、答えが10以下の足し算の勉強を行います。
授業では、まず「5+3」のような、答えが10以下の足し算の勉強を行います。
そして、しばらく間を置いてから、「8+5」のような答えが11以上の足し算(繰り上がりのある足し算)の勉強を行います。
なぜしばらく間を置くかというと、その間に反復練習をして定着させるためです。
教科書では「たしざん1」「たしざん2」などのタイトルで分けられています。
なぜしばらく間を置くかというと、その間に反復練習をして定着させるためです。
教科書では「たしざん1」「たしざん2」などのタイトルで分けられています。
●大きい数をもとにして小さい数を分解する
繰り上がりのある足し算は1年生にとっては難関です。
繰り上がりのある足し算をするときには、まず10を作ることが必要です。
例えば「8+5」であれば、8を思い浮かべながら、5を「2」と「3」に分解します。
つまり8の「足して10になる相棒の数(補数)」は「2」だと出しつつ、5を2と3に分解するわけです。
そして8と2を足して10として、さらに10に3を足して13です。
この計算の流れを見ると、大きい数をもとにして小さい数を分解していることが分かります。
これは小さい数のほうが分解しやすいからです。
そもそも、繰り上がりのない「5+2」や「2+5」のような足し算のときは、子どもは自然に大きい数をもとに小さい数を足しているのです。
大きい数をもとにするのはとても自然なことなのです。
しかし「5+8」のような小さい数が先にくる場合、教科書によっては「小さい数をもとにして大きい数を分解してもいい」「どちらのやり方でもいい」という指導をしているケースがあります。
これは「さまざまなやり方を使いこなして、数学的な力をつけさせる」という理想があるからなのですが、これがかえって、子どもの頭を混乱させることにつながっています。
算数が得意な子はまだしも、苦手な子にとっては大きな数を分解するのはけっこう大変なことです。
それでうまく分解できずに手間取ります。
ですから、繰り上がりのある足し算でつまずいている子がいたら、「5+8」のように小さい数が先にある場合でも、大きい数をもとにして小さい数を分解するとはっきり教えてあげてください。
これが繰り上がりのある足し算のポイントです。
繰り上がりのある足し算がうまくできない子は、ここでつまずいている可能性がありますので、一度子どもの計算方法をチェックしてみてください。
●くり上がりの足し算は36問しかない
繰り上がりのある足し算の計算の仕方を学びとったら、反復練習に入ります。
実は基本的な繰り上がりのある足し算は無限にたくさんあるわけではなく、全部で次の36問しかありません。
9+2 9+3 9+4 9+5 9+6 9+7 9+8 9+9
8+3 8+4 8+5 8+6 8+7 8+8 8+9
7+4 7+5 7+6 7+7 7+8 7+9
6+5 6+6 6+7 6+8 6+9
5+6 5+7 5+8 5+9
4+7 4+8 4+9
3+8 3+9
2+9
これを繰り返し反復練習することで子どもの足し算力は確実にアップします。
用意するのは、36問の繰り上がりのある足し算がバラバラに出てくるプリントです。
同じプリントだと答を暗記してしまうので、最初に何種類か作っておき、それらを何枚もコピーして繰り返し使ってください。
そして、毎回タイムを計り、新記録が出たら子どもを褒めましょう。
もちろん、全問正解でないと新記録として認めずに「幻の新記録」ということにして、一緒に悔しがりましょう。
子どもは新記録が大好きなので、乗ってくると思います。
九九の練習についてはこちらの記事をご参考にしてください。
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親力アップの基本はこの連載で
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