●比較によって不幸になった子ども


5年生の花江さんは日曜日に新しい洋服を買ってもらいました。
それは、両肩にフリルの付いたかわいいTシャツです。


とっても気に入ったのでさっそく月曜日にそれを着て学校に行きました。
お気に入りのTシャツを着て過ごす一日はとても楽しい一日でした。


次の日は別の服を着ていきましたが、また水曜日にそのTシャツを着て行きました。
そして、また一日おいて金曜日にも着て行きました。


土曜日と日曜日には別の服を着て過ごしましたが、また月曜日にそのTシャツを着て行きました。


ところが、ここでちょっとした事件が起こりました。
なんと、クラスメートの亜紀さんがフリルの付いたTシャツを着てきたのです。


しかも、花江さんのフリルよりも大きくてカラフルで、より一層かわいらしいもので
す。


それを見た花江さんは、急に気持ちが沈んでしまいました。
なんだか、自分のTシャツがみすぼらしいものに見えてきたのです。


比較によって生じた嫉妬心が、花江さんを不幸にしてしまったのです。



●比較によって不幸になった大人



四十才になったばかりの能美健一さんは、とうとう念願叶ってマイホームを手に入れ
ました。


住宅会社と何度も打ち合わせをして、妻や子どもとも相談をしながら、十分満足のいく一戸建てを建てることができたのです。


妻や子どもも喜んでくれましたし、何よりも自分がうれしくてたまりませんでした。
会社の仕事が終わると、どこにも寄り道しないでわが家に帰ってくるようになりました。


いまや、わが家のリビングやベランダで大好きなコーヒーを飲むのが、至福の時間になったのです。


ところが、3ヶ月後にちょっとした事件が起こりました。
なんと隣の敷地に新しい家が建ったのです。


しかも、能美さんの家より一回り大きくて、デザインもおしゃれです。


能美さんは一気に気持ちが沈んでしまいました。
なんだか、自分の家がみすぼらしいものに見えてきたのです。


比較によって生じた嫉妬心が、能美さんを不幸にしてしまったのです。



●比較によって生じた嫉妬心が人を不幸にする



この2人に起きたようなことは、誰の人生においても起こります。
しかも、頻繁に。


というのも、人間はみんな比べる病という宿痾(しゅくあ)にかかっているからで
す。


そして、これは親という立場の人もよくかかる病気です。
親はよくわが子を他の子と比べます。


兄弟で比べることもありますし、自分が子どものころと比べることもあります。


比べると常に隣の芝生は青く見えます。
つまり、わが子がみすぼらしく見えてしまうのです。

そのストレスに耐えられなくなって、親は子どもを叱ってしまいます。
比較によって生じた嫉妬心が、親も子も不幸にしてしまうのです。


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