親野さんは、生活や遊びの中で楽しみながら知的な刺激をして地頭を良くする「楽勉」を推奨している。「子どもに勉強をさせたいなら楽しい勉強の仕方を教えればいい」という。



●学ぶことを楽しめれば必ず後伸びする子になる



子どもの学力を伸ばしたいと思ったとき、まず親がすべきことは「勉強しなさい」ということではなく、「どうやったら勉強が好きになるだろうか」と考えることだと親野智可等さんはいう。


子どもを勉強好きにするために、親野さんは生活や遊びの中で楽しみながら知的な刺激を与え、地頭を鍛える「楽勉」を推奨している。


たとえばカステラを切るときに、「4人で分けるから、まず2つに切って、さらにそれを2つに切れば4つになるでしょう。これを4分の1っていうんだよ」と、実生活の中の具体的な事象を題材にして、楽しい会話の中に学習につながる内容を盛り込むのだ。
「教える」のではなく「触れる」だけでいいと親野さんは表現する。


「親がいくら楽勉と思っても、そこで無理強いされれば『苦勉』になってしまい、勉強嫌いを作るだけ」と親野さんは注意を促す。
楽勉は子どもの主体性が大前提。
子どもの興味を引き出し、知識の深め方を身に付けさせる方法だ。
知識の深め方を身に付けることこそ地頭を良くすることであり、それができれば勉強はますます楽しくなる。


「頭でそうはわかっていても、実際に勉強しない子どもを目の前にして、おおらかな気持ちではいられない」。
そう思う親も多いだろう。


しかし、親野さんは「叱っても脅してもすぐに学力が伸びるわけではないことは誰だってわかっているはず。
むしろ逆効果だから、何もしないほうがまし。親は最短時間で最大効果を求めがちだが、子どものためには、遠回りや目をつむる覚悟も必要だ」と説く。


また、「子どもには才能が目覚める時期がある。大事なのはそれまでの間、学ぶことを純粋に楽しめる環境をどれだけ整えてあげられるか。それができれば必ず後伸びする。後伸びする子ほど、大きな花を咲かせます。後伸びは「後の美」!」と説く。




下記のグッズをいつでも親子の手の届くところに置いておくだけで学力は伸ばせる。
たとえば新聞に出てきた地名を地球儀で調べてみたり、テレビに映った鳥を鳥の図鑑で調べてみたり。


百玉そろばんは、「1,2,3…」と数に親しむころから、足し算や引き算を習うころまで、算数の地頭を鍛えるのに効果的だ。
また百円ショップは簡易なドリルや日本地図パズルなどお手軽な教材の宝庫。
買うだけ買って、リビングに置いておけば、子どもは遊び感覚でやりはじめることがある。




低学年の教科書に出てくるような問題であればわざわざドリルを買わなくても親が簡単に手作りできる。
最初は非常に簡単な問題を1問解ければ100点をあげてしまう。
それを励みにして、翌日また1問解いて100点をもらう。
慣れてきたら問題数を少しずつ増やす。


身近な人物や物を使って文章題を作ってもいい。
子どもに問題を作らせると、理解はさらに深まる。
学習習慣を付ける目的や、学校での学習内容の定着度を確かめるのに母問はおすすめだ。




親は、読書というとちょっと長めの物語を読みこなすことを期待してしまいがちだが、読書経験の少ない子どもにいきなりそれは難しい。
無理強いをすれば読書嫌いを育てることになりかねない。


自ら読書をしない子どもにはまずゲームの攻略本やアニメ映画のパンフレットなど、もともと興味のあるものを読ませるところから始めるといい。
図鑑を部分的に読むことだって立派な読書だ。
「自分は本が読める」という自信がつけば、次第に読む本の幅も増えていく。