「これは、すごい!」と先生もうなるような自由研究をしたいという子がいたら、どうサポートしたらいいのだろうか?
親野智可等先生に伺った。



●王道の理科的研究は結果を数値で表せるものがベスト


「先生をうならせるような研究をやりたい!」という方におすすめなのが、自由研究の王道、理科的研究。
でも、実験や観察をまとめる理科的研究は、「やってみたけど思うようにいかなかった……」という人も多い。


●基本を抑えれば簡単に効果的な研究ができる


「理科的実験は、次の3つがポイントです。


①テーマを絞る
②結果が数値化できるものを選ぶ
③比較するもの以外の条件をそろえる


この3点を押さえればいくらでもテーマは見つかるし、簡単に、効果的なものができます」。


フォーマットを利用すればやりやすい。まずはテーマをしっかり絞る


紙について研究するなら、「紙の研究」ではなくて、紙についてどんなことを知りたいと思ったのか、きっかけと目的を考えよう。
そこでテーマがぐっと絞り込める。


次に結果を予想し、結果が数値化できるようなテーマと研究方法を選ぶ。
たとえば「紙の種類によって水を吸い上げる量はどのくらい違うか」なら、紙が水を吸い上げた長さをはかれば数値が出る。


グラフや表で表せば、結果も一目瞭然だ。
比較対象をテーマに盛り込むのもいい。
「朝顔の研究」ではなく「朝顔の育ち方はひなたとひかげでどう違うか」、「貝割れ大根の研究」ではなく「貝割れ大根の発芽と生長は、温度と水の量でどう違うか」。


比較する種類を抑えれば実験が単純化されて、負担が少ないうえに結果がはっきりとわか
る。
子どもにも研究するおもしろさが伝わりやすい。


「こういった本格的な自由研究がきっかけで、研究する楽しさを知り、研究者になった人もたくさんいます」。