研究するのはいいけれど、まとめるのが大変!と感じる親子は多い。
何かコツはあるのだろうか。
親野智可等先生に伺った。


「自由研究をまとめるのはそれほど難しいことではありません。
書くことが決まっているので、フォーマットに添って項目を書いていけば、自然にまとまります」。



キットを利用した自由研究も、このフォーマットに添って書けば胸をはって提出できる。
もちろん、コンクールに出品するときも、このフォーマットでOKだ。


「研究の目的」は、どんな疑問を解決するためにその研究をしたのかということ。
「研究の方法」には、どんな道具を使って、どんな実験や観察をしたのかを具体的に書いていく。


「研究の結果」で図や写真、表やグラフを加えると説得力が増すだろう。
必ず入れたいのが、実験や観察の結果からどんなことがわかるか考えたことを書く「考察と結論」と、研究をやってみて感じた「感想」だ。
余力があったら、研究をしていて新しく生まれた疑問や調べてみたいこと、参考資料などを加えよう。


▼自由研究のタイトル

もののとける量


▼研究者の名前

大谷一郎


▼研究を始めたわけ

お母さんがホットカフェオレにお砂糖を入れてかきまぜたら、あっという間にとけてしまいました。
お母さんが、「お砂糖はとけやすいし、お湯だからとけるのが早いの」と言いました。
冷たい水や塩ではどうなるのか調べたくなりました。


▼研究の目的

温度の違う水でとける角ざとうと食塩の量を調べる


▼研究の予想

角ざとうも食塩も、温度が高い方がよくとける


▼研究の方法

①同じ大きさ、同じ形のコップを3個用意し、同じ量の湯、水、冷たい水をそれぞれ入れる。
※冷たい水は、冷ぞうこでひやしたものを使う。


②湯を入れたコップに、角ざとうを1つずつ入れてとけるまでかきまぜる。
さとうが下に残るようになったらやめる。


③水を入れたコップに角ざとうを入れて、湯のときと同じようにする。


④同じように冷たい水に角ざとうを入れて調べる。


⑤①~④を、角ざとうのかわりに食塩8gを入れて、どのくらいとけるか調べる。


▼研究の結果

角ざとうと食塩のとけた量を表にすると、次のようになった


             角砂糖     食塩
湯         20こ          16g
水             10こ          16g
冷たい水         6こ          16g


▼研究のまとめ

角ざとうは温度によってとける量が大きく変わった。
でも、食塩は、水の温度が変わっても、とける量が変わらなかった。
角ざとうは予想どおり温度の高い方がよくとけるけれど、食塩のとける量は温度によって変わらないことがわかった。
また、角ざとうと食塩では、角ざとうの方がたくさんとけることもわかった。


▼感想

角ざとうは予想どおり湯の方がたくさんとけたけど、思ったよりずっとたくさんの量が速くとけたのでびっくりした。
食塩はとける量が同じだった。
角ざとうと食塩で違いがはっきりでたのがおもしろかった。
熱い湯だけでなく、ぬるま湯でも試してみてもよかった。