前回の続きです。
自由研究の3つの型のその3は、「思いつき単発型」です。



●市販のキットにコメントをつければ、立派なオリジナル作品になる



「思いつき単発型」とは読んで字のごとく、面白そうなことやすぐできそうなことを思いつきでやってみる方法だ。
夏休み前になると、書店には自由研究用の本やキットがズラリと並ぶ。
そんな中から、おもしろそうと感じたものやできそうなものを直感で選んでやってみよう。


あるいは、本やネットで自由研究のやり方がいろいろ紹介されているので、それらの中から面白そうなアイディアを参考にしてテーマを選ぶのもひとつの手だ。
昔から行われている植物の観察記録や昆虫の観察日記も、根強い人気があるものだ。


宿題をムリなく終わらせたいなら、自由研究用のキットを利用するといい。
キットを利用しても、「ここでどんなことがわかったの?」「やってみてどうだった?」などと親が問いかけて子どもの感想を引き出し、簡単にコメントをつければオリジナルの作品になる。


思いつきでやることでも、やってみたら意外に楽しくて子どもの興味が広がることもある。
そして、親子であれこれと考える中で親子のコミュニケーションが深まることもある。
こういうことも、子どもにとっていい経験になる。



●教科書や1学期の授業からテーマを選ぶ



学校の教科書にもヒントはたくさんある。
各単元の最後にある「やってみよう」「わくわくチャレンジ」などは、学習をさらに発展させるための課題である。
これらは、授業では扱わないことが多いので、この課題を自由研究として取り組むのもおすすめだ。


たとえば「太陽の働き」の発展学習に「水に色をつけて温度の上がり方の違いを調べる」実験があるが、学校では時間がなくてやれないことが多い。
そこで、夏休みの自由研究としてこの実験をやってみる。


遺跡発掘なども、授業では本を読むかテレビ鑑賞をして終わってしまうので、夏休みに遺跡を見学してそれをまとめる。
一度習っているから自由研究として取り組むのにもハードルが低く、授業内容も一層理解できるから一石二鳥だ。


学校で行った実験を詳しく行うのも意味がある。
たとえば1学期にリトマス試験紙の実験をしたのなら、家でもリトマス紙を買ってきて、いろいろな液体を調べる。
授業を追体験し、さらに工夫を加えることで、知識も一層深まる利点がある。


ただ、思いつきで始めるこのタイプは、親が誘っても子どもが乗ってこないことがある。
そんなときは気持ちを切り替え、違うことにしよう