●お悩み

3年生の男の子の母ですが、子どもの不得意科目で悩んでいます。
国語や算数などの主要科目は普通にできるのですが、
音楽、図工、体育がまったくできないんです。
どうしたら得意にさせることができるでしょうか。



●無理ながんばりでますます苦手に
 

音楽や図工、体育は、練習や努力で上達し“得意・不得意”もそれによって変わってきます。
ただ、生まれもった才能でも左右されます。
いくら努力をしても、どうしても上手になれないケースは少なくありません。
そのことを、親はまず理解してください。


その上で、子どもが「音楽になんて、触れたくもない!」といったコンプレックスを持たないように導いてあげてください。
「不得意だけど、大好き!」――、そんなことが言える子どもに育ててあげるのが、親の務めです。
 

たとえば運動ですが「生涯スポーツ」という言葉もあるように、運動は生涯を通じて、楽しく関わっていくべきものです。
音楽も図工も一緒です。これらを嫌いになってしまえば、楽しみの少ない人生になりかねません。
 

親が絶対にしてはいけないことは、子どもが苦手意識を持っているのに「努力が足りないのよ!」「こないだ教えたでしょ!」などと、否定的に叱る行為です。
間違っても、無理やり長時間の練習をさせたりしてはいけません。
苦手意識がさらに強まり、トラウマになってしまいます。


●その分野のすべてが苦手なわけではない

 
まずは、ほめられる部分を探し出して、ほめてあげることが大事です。
例えば、図工で絵を描いたら「山の色がきれいだね」「顔が生き生きしているね」などのように。


全体を漠然と見ていると、ほめられるところを見つけられません。
ほめられる部分を見つけ出すという意識で見ましょう。
客観的にはそれほどでなくても、相対的によい部分を見つけ出すということでもいいでしょう。
 

わが子に向きそうなものを見つけて、それを伸ばしていくのも良い取り組みです。
体育であれば、ボール運動は苦手だけど、走る運動は得意というケースはあるものです。一緒に楽しくジョギングをするなど、得意分野に磨きをかけていきましょう。
 

フリスピーやフラフープなど、学校ではあまりやらないスポーツを、家族で楽しみながら実践するのもオススメです。


周りでやっている人が少ないため、友達から「すごい!そんなことでできるの!」と尊敬の眼差しで見られます。それが自信を深めることにつながり、体育が好きになるきっかけになるのです。
たった一つでも得意分野ができれば、全体的な苦手意識はなくなっていきます。
 

また体育では特に「水泳が苦手」という子どもも多くいます。
その場合、本人が前向きであれば、スイミングスクールに通わせてみてください。


水泳は、しっかりとした指導者のもとで練習をすれば、かなり泳げるようになるものです。
こうした専門家による指導は、あなどれません。


最近では、体育が上手になるDVDや本なども多く販売されており、そこでは専門家が「と競争のスタートダッシュ」などを教えています。


これを見ながら、楽しみながら練習をすれば、運動会などで順位が少し上がるかもしれません。
それが好きになるきっかけになります。


また音楽や図工、体育は「見る」ことも大切です。
絵を描くのが苦手であっても、美術館で本物の絵を鑑賞する機会を多く設ければ、芸術に触れることが好きになっていくかもしれません。


運動が苦手でも、Jリーグやプロ野球の試合に一緒に足を運べば、単純な体力だけでないスポーツの複雑さや面白さがわかり、観戦を楽しめるようになるかもしれません。


●伝記を読んでも理解は深まる
 

さらに、音楽家やスポーツ選手の伝記を親子で一緒に読むこともオススメします。
例えば、ベートーベンの伝記に触れるなかで「音楽ってすごいな」と、自分が苦手な音楽について理解を深めることにつながります。
 

子どもが苦手な音楽や図工、体育について、学校での成績を上げさせるために、無理に練習させることで良いことは一つも起こりません。
生涯、その人なりに楽しく付きあっていけるように、ぜひ導いてあげてください。

初出「AERA with Kids」

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