[ 問題 ]


学校の体育の授業で、短距離走のスタートダッシュの練習を繰り返して行っていました。
走り終わった子は、またスタート地点に戻って並び、順番を待ちます。

E君は戻ってくるときに、スタート直前のG君を見つけました。
G君はE君の大の仲良しです。
G君を見つけた瞬間、Eの頭にフッとあるいたずらが沸いて出てきました。

G君がスタートした瞬間に、横にいたE君はサッと足を出したのです。
その足に引っかけられたG君は、転んで地面に強く手を着きました。
そして、その拍子に右手の小指を骨折してしまいました。
さて、あなたがE君の親ならどうするでしょうか?


A.親子でG君の家に謝りに行く

B.G君の家に電話をして親子で謝る

C.親がG君の家に謝りに行く

D.体育の授業中のことだから、責任は先生にある。親が謝る必要はない。









診断結果


●自分のしてしまったことの重大さを、子どもに分からせるには?


親の謝る姿を見せることで、ことの重大さを子どもに分からせることができるのです。
一番いいのは、Aです。



Aを選んだ人:◎

人にけがをさせてしまったということは、とても重大なことです。
ちょっとしたいたずら心からであっても、結果はとても大きなものです。

ここで一番大切なのは、自分がしてしまったことの重大さをよく分からせ、このようなことは2度としないと心から誓えるようにしてやることです。
親子でG君の家に行き、G君親子に心から謝ることで、E君はことの重大さを心から理解できるようになるのです。
特に、親が一生懸命に謝る姿が、子どもに「これは大変なことなのだ」という思いを持たせるのです。



Bを選んだ人:△

これでは、電話で謝れば済む問題だと子どもに教えているようなものです。
人を骨折させたということは、電話で謝って済む問題ではないのです。
相手の側もこれではとても許す気にはなれないでしょう。



Cを選んだ人:△

これでは、親が謝る姿を子どもに見せることができません。
親が謝る姿を実際に見せることで、子どもはことの重大さを理解することができるのです。
それに、けがをさせた本人が謝りに行かないというのは、そもそもおかしな話です。



Dを選んだ人:×

当然のことながら、体育の授業が安全に行われるように教師は最大限の注意を払う義務があります。
それが不十分なとき、教師の責任が問われるのは当たり前です。
場合によっては訴訟になることもあります。
でも、この例の場合、「体育の授業中のことだから、責任は先生にある。親が謝る必要はない」という考えでは、子どものためになるはずがありません。


ポイント


子どもというものは、ときとして、思いがけないことをしでかすものです。
そして、それはどの子にも起こり得ることなのです。


いつもは、まじめでおとなしい子が、突然危ないことをすることもあります。
「えっ、この子が?」というような子が、急にとんでもないことをすることもあるのです。
子どもというものは、そういうものなのです。


もちろん、大人は考えられる危険を予想して、ことが起こる前に指導をしておくことがとても大切です。
1人1人が、かけがえのない大切な子どもたちなのですから。
起こってからでは遅いこともあるのですから。


でも、それでも起きてしまうことや、やってしまうことがあるのです。
大切なのは、そのとき、大人がどのように子どもを導くかということです。
私は、起こったことがその子の大きな教訓になるように導くことを、最優先にしてほしいと思います。

この例の場合は、自分がしてしまったことの重大さをよく分からせ、このようなことは2度としないと心から誓えるようにしてやることです。


【親野智可等@まぐまぐニュース】
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