●親のストレスは子どもにぶつけられる
 

親のストレスは、多くの場合子どもにぶつけられます。
あなたは、大丈夫ですか?
あなたは、上司に言われたひと言で腹を立て、優秀な同僚の業績にショックを受け、夫の無神経な振る舞いにムカッとしたとします。

それらのストレスが、あなたの中でダムに水が溜まるように蓄積していきます。
あなたは、堰を切らないように理性で何とか持ちこたえてきました。
そんなあなたのことなどまるで感知しない子どもが、ちょっとした何かをしでかします。
たとえば、靴下を脱ぎっぱなしにするとか、玩具を出しっぱなしにするとか、きょうだいで取り合いをするとか、などなど……。
 

その瞬間、あなたのストレスは堰を切ったようにあふれ出します。
「何やってるの~! 何度言ったらわかるの~! 靴下を脱ぎっぱなしにしちゃダメでしょ~! ○#△&□*◎¥@!! ダメでしょ~!!」
 

●ストレスは弱い相手にぶつけられる
 

あなたが溜め込んだストレスのすべてが、子どもにぶつけられます。
ストレスは常に弱い相手にぶつけられるもの。
かわいそうなのは子どもです。
ちょっと引き金を引いてしまったばっかりに……。
ちょっと地雷を踏んでしまったばっかりに……。
 

子どもは無邪気に、いつもと同じように振る舞っていたのです。
それが、突然の災難に襲われて、なす術もありません。
親という圧倒的な権力者の前で、子どもはまったく無力です。
 

●叱られた子どもは萎れた花のようになる
 

ついさっきまで、楽しい気持ちで生き生きと子どもらしく躍動していました。
「今日、これとこれがあって楽しかった。今からこれとこれがあって、ああうれしいな」と、幸せな気持ちでいたのです。
ところが、今はうなだれて、しょげかえっています。
満開に咲きほこっていた花が、しょんぼりと萎れてしまいました。
 

今日はお母さんに、学校で先生にほめられたことを言おうと思っていたのに、もうそれどころではありません。
夕食は何かなと楽しみにしていたのに、今のお母さんの剣幕では期待できそうにありません。
大好きなアニメにも身が入りません。
勉強する気なんて、ますますなくなってしまいました。
 

●親がストレス解消の悪い見本を見せてしまった


「あ~あ、なんだかなあ……。悲しいなあ。つまんないなあ。」
口には出さなくても、子どもはこんな気分です。
「あ~あ、むしゃくしゃする。イライラする。ぼくもイライラを発散させたいよ」
本人も気づかない無意識のうちに、だんだんこういう気分になってきます。
「あっ、弟がぼくのグローブにさわっている。ムカつく」
普段なら許せる弟の行動にも、やたらに腹が立ちます。

 
このように、親が降ろしたストレスという荷物を、子どもが背負い込むことになるのです。
そして、親がしたように、子どももそのストレスを自分より弱い相手にぶつけます。
そのぶつけ方は、親がすでに見本を見せてくれています。
何らかの理由をつけて、それを口実にぶつければいいのだということを、すでに子どもは学びました。
 

その相手は、弟、妹、ペット、あるいはクラスの弱い子かも知れません。
いずれにしても、理由はいくらでも見つかります。
ストレス解消の一番悪い方法を、親が教えてしまったのです。

つづく
TOMASスカラ


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