親子で過ごす時間が増える冬休み。
うれしい反面、宿題をなかなかやらない、部屋を片付けない、時間にルーズなど子どもの〝欠点〟が目に付き、ついつい小言が増えがちだ。


無料メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行している教育評論家の親野智可等(本名・杉山桂一)さんに、子育てを楽にする工夫を聞いた。


冬休み前に通知表や成績表を渡す学校は多い。
「良い内容だったらほめて、悪い内容でも決してしからないでください」と親野さん。
しかったところで成績が良くなるわけではない。


それよりも、冬休みの宿題などを一緒に見てやり、間違っているのはどの部分か、苦手を洗い出すことが重要という。


しかし、自分から進んで宿題に取りかかる子どもはまれ。
親野さんは、「まずは、いつ宿題をやるのか、親子で話し合って時間帯を決めて下さい。ご家庭ごとの生活リズムによりますが、寒い時期は『朝食の後』など、早い時間帯の方がお薦めです」と助言する。


ポイントは、「朝食後」にやると決めた場合には、「朝食の前に、その日やるページを開いてテーブルの上に出しておくこと」という。
ただ漠然と「宿題やりなさい」と言うのではなく、その日やる分を「見える化」することで、子どもに見通しをつけさせ、やる気を引き出すことができる。


「さらに、『朝食前にとりあえず一問やっておく』と効果的です」と親野さん。
一問だけなら取り組みやすいし、一問やるとき「だいたいこれくらいでできるな」と全体の見通しがつく。
見通しがついていると、朝食後に本格的に取りかかるときのハードルがぐんと下がる。
取りかかってしまえばエンジンがかかるので、とにかく取りかかるための工夫が大事だという。


片付けも同じように、時間帯を決め、5分でもいいので毎日習慣づけすることが大切という。
時間帯を決める際に注意したいのは、子どもは大人よりも時間の認識力が低いということ。
「8時15分からお片付けタイム」と言葉で言っても実感がわかず、結果的に時間を守れないことがある。


そこで活用してほしいのが「模擬時計」だ。
画用紙に時計の絵を描き、勉強や片付けを始める時刻を長針と短針で表す。
この模擬時計を本物のアナログ時計の横に貼り付けると、実際の時計の針の進みと、模擬時計の表示時刻との違いが「見える化」され、「そろそろやらないと間に合わない」という感覚が身につくという。


親野さんは、「まずは親がいろいろ工夫して、それでも効き目がなければ、あきらめてください」と笑う。


「無理に今欠点を直さなくても、いつか直るときは来ます。欠点に見えていた子どもの性質や性格が翻って長所になることもよくあります。長期休みは、子どもの好きなことを応援し、親子で楽しい時間を多く過ごして下さい」と話している。

初出「時事通信」

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