今回の相談
 
 夫が内科医で、長男も医者にしたいという思いが強く、猛勉強させています。でも、長男は勉強が好きではなく、特に理数系は苦手です。音楽や運動が好きで、将来その方面に進みたいようです。
 わたしとしては、子どもには好きな道を進んでほしいという気持ちもありますが、以前流行した勝ち組・負け組という言葉を思い出すと、収入面からもやはり医者を目指させたほうが良いのかと思ったりもします。(宇宙人ママ さん:小学4年生 男子)


【親野先生からのアドバイス】

宇宙人ママさん、拝読いたしました。

親として子どもの幸せを願い、勝ち組にさせたいとか、収入も良く安定した仕事に就かせたいという気持ちはよくわかります。今回のご相談では「医者にしたい」ということですが、公務員にしたい、一流企業に入れたい、弁護士にしたいなど、多くの親御さんたちが多かれ少なかれ同じような考え方をしています。でも、親のこういう思いが強くなりすぎると子どもは大変です。子どもの幸せを願ってのことなのに、結果的には子どもを不幸せにしてしまうことがよくあるのです。親の思いだけでなく、本人の意思、性格、才能、向き不向きなども、よくよく考えてあげる必要があると思います。

自分自身でやる気もなく、性格的にも才能的にも向いていない、そういう仕事に就いたとして、果たして幸せでしょうか? たとえそれが、高収入で安定していて、社会的ステータスが高かったとしても、毎日嫌々やっているとしたら幸せとは言えないのではないでしょうか? 私は、医者だから勝ち組だ、弁護士だから勝ち組だ、国家公務員のキャリア組だから勝ち組だ、一流企業に入ったから勝ち組だ、などという分け方自体がおかしいと思います。勝ち組・負け組という言葉は好きではありませんが、あえて使って言うなら、職業によって勝ち組・負け組が決まるのではなく、その職業の中に勝ち組・負け組が存在すると思います。

毎日患者と接するのが苦痛で仕方がないという医者や、依頼者の話を聞くのが好きになれない弁護士では、勝ち組とは言えないでしょう。そういう状態では不幸せですし、努力もできないし成果も上がりません。反対に、世間的にはそれほど高い評価でなくても、本人がやる気満々で、性格的にも才能的にも向いていて、毎日楽しく働いているなら勝ち組と言って良いのです。

そういう状態なら毎日楽しいですし、一生懸命がんばれるので成果も上がります。そうすれば自然に収入アップにもつながります。
そう言うと、「そんなうまくいくとは限らない。そんな簡単なことではない」という声が聞こえてきそうです。親としては収入のことはかなり気になると思いますし、もちろんこれは大事な要素ですから、考慮に入れる必要があります。生活していくためにはある程度の収入は必要ですし、ましてや家族を養っていくことも考えれば疎かにはできないことです。
↓↓↓↓↓
つづく

親野智可等のメルマガ
親野智可等の本
遊びながら楽しく勉強
親野智可等の講演
取材、執筆、お仕事のご依頼
親野智可等のお薦め
親野智可等のHP