今回の相談

 テストで、本当はわかっているのにうっかり間違えるということが多いです。この前も、算数のテストで10点も損していました。筆算では正しい答えが出ていたのに、解答の欄にまったく違う数字を書いてバツになったり……。
 ケアレスミスをなくすにはどうしたらよいでしょうか? (ちゅうちゅうたこ さん:小学5年生男子)


【親野先生からのアドバイス

ちゅうちゅうたこさん、拝読いたしました。

ケアレスミスはもったいないですよね。子どものテストのケアレスミスを見るのは、歯がゆいものです。本人もそのときは悔しがりますが、すぐ忘れてしまって同じことを繰り返します。そこで、これを防ぐための一つの方法として、テストで間違えたところを親子で分析することをおすすめします。
間違えたところが、たとえば次のどれに当てはまるか調べるのです。

1.本質的にわかっていない
2.問題の読み違いと早合点
3.計算ミス
4.書き写しの間違い
5.単位の間違い
6.指示通りに答えなかった

もちろんこれは一例であり、教科や学年によってもかわってきますので、これを参考に必要な項目を考えてください。

このなかで、1はケアレスミスではありません。
これがあったら、教科書やノートを見ながらもう一度丁寧に教えてあげてください。

2から6がケアレスミスです。
これらは、本当はわかっていたのですが、ちょっとうっかりしたばかりに間違えてしまったものです。
そのことに気がつくと、子どもは「もったいない」と思うようになります。
そして、ミスを分析することで、自分のミスの傾向を自覚できるようになってきます。すると、テスト中にも「ここでいつもミスをするから気をつけよう」と気がつくようになります。これによって、だんだんケアレスミスが減ってきます。

なお、この分析は子どもだけでは難しいので、親子でやってください。
それも、叱りながらでなく探偵ごっこのように楽しみながら。
もともと、自分のミスを直視することは誰にとっても苦痛なことです。
ましてや子どもにおいてはなおさらです。ですから、《親子で楽しく》を心がけてください。
親はつい「何度言ったらわかるの? 何度も同じミスしちゃだめでしょ」などと叱りたくなってしまいます。でも、このような否定的な言い方は子どものやる気を損なうだけです。
何事においても言えることですが、否定的な言い方で子どものやる気を高めることは絶対にできませんから、厳に慎んでください。

そのほか、テクニック的なことをいくつか挙げておきます。
テスト問題の大事なところにアンダーラインを引いたり、キーワードや単位を四角で囲んだりするなどのテクニックも有効です。これは、テストのときだけやろうとしても無理なので、日頃の宿題や家庭学習でも実行するようにしましょう。
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つづく

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