●”たすき”でやる気アップ
宿題・勉強への取り掛かりや集中力がイマイチな子どもたち、いっぱいいますね。
そういう子どもたちのやる気を上げるために、ママたちはいろいろな工夫をしています。
ある家では、”たすき”を使って勉強気分を盛り上げています。
選挙の候補者がよく掛けている、あのたすきです。
進学塾でよくやっているハチマキの応用です。
そのたすきには油性ペンで文字を書ける枠があり、やる気がアップするキーワードを書き込んで、それを掛けて勉強するのです。
お気に入りなのは「未来の宇宙飛行士 勉強中」というたすきだそうで、これを掛けると張り切って勉強するそうです。
その子は宇宙飛行士になりたいと思っているので、こういうたすきを作ったのです。
この他にも「めざせ 漢字検定5級 合格」など、いろいろあるそうです。
●ホワイトボードで集中力アップ
卓上に置けるミニ・ホワイトボードを活用するのも効果的です。
たとえば「未来の宇宙飛行士 勉強中」や「めざせ 漢字検定5級 合格」などの目標を書いて、目の前に置いて勉強するのです。
あるいは、「6時までに プリント1枚と日記 終わったらテレビを見る」というように今現在のタスクを見える化して目の前に置くと集中力がアップします。
その場合、「1,締め切り時刻 2,やるべきタスク 3,終わったらやれること」の3点セットで書くのがコツです。
この3つがあると集中力が高まります。
●テレビを布で隠す
今”テレビ”と書きましたが、テレビはゲームとともに勉強の大敵ですね。
でも、ひと工夫すればこれを勉強の味方に変えることができます。
それは、テレビは必ず録画してみるという習慣をつけ、勉強の後のご褒美にするのです。
ある家では、さらにひと工夫していて、勉強中はテレビに大きな布を掛けて隠しておくそうです。
つまり、勉強が終わったら布を取って「やった!テレビが見られる」というワクワク感を演出しているのです。
この応用で、ゲームやおやつを隠すのもいいかもしれませんね。
●OKなご褒美とNGなご褒美の違いとは?
ところで、ご褒美についてですが、「勉強したら百円」とか「勉強したら○○が買ってもらえる」などのご褒美は弊害が大きいのでNGです。
これだと、いいご褒美がないと勉強しなくなったり、「勉強したら何くれる?」などと言い出したりする可能性があるからです
でも、いつもやっていることを順番を変えて”ご褒美化”するのは大丈夫です。
つまり、テレビを見るのもおやつを食べるのも、いつもやっていることであり、あらたに用意したものではありません。
言い換えると、どうせやることを順番を変えてご褒美化しているのです。
これなら、先ほどのような弊害はなくなります。
●音楽が流れたら勉強開始
勉強に取り掛かるきっかけとして、音楽を活用する方法もあります。
つまり、勉強を始める時刻になると音楽が流れるようにタイマーでセットしておくのです。
そして、その曲が終わるまでに勉強を始めるようにします。
ただし、音楽を聴きながら勉強する”ながら勉強”ではありません。
始めるときのきっかけとして流すのです。
自分が好きな曲を選ばせてあげるとさらに効果的です。
「自分が選んだ曲だから守らなければ」という気持ちになれるからです。
●条件反射を活用
毎日同じ時刻に同じ曲を聴いて勉強を始めるようにしていると、ちょっとした条件反射のようになってきます。
学校でも音楽による条件反射を活用していて、昼休みになると「剣の舞」とか「トルコ行進曲」などのアップテンポな曲を流します。
すると、子どもは外で元気に遊びたくなります。
下校時刻になると、「蛍の光」とか「家路」などの曲を流します。
すると、子どもは「家に帰りたい」という気持ちになります。
これは、その曲のリズムや曲調によるところも大きいのですが、毎日同じ時刻に同じ曲を聴いて一定の行動をすることの繰り返しによって、条件反射的になっているということもあるのです。
●勉強以外でも使える
これは勉強以外の生活習慣にも使えます。
例えば5時15分になったら音楽が流れるようにセットしておいて、それをきっかけに5分間のお片づけタイムを実行するというようにします。
または、毎朝6時30分に音楽が流れたら布団を押し入れに入れるとか、毎晩8時50分に音楽が流れたら布団を敷くなどというのもいいでしょう。
その他にも、食事、お手伝い、入浴などのきっかけとして活用することもできます。
これによって、いちいち言わなくても動けるようになれば助かりますね。
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