今回の相談
 
 毎年お年玉の扱いに頭を悩ませています。親、祖父母、親戚からもらうお金が子どもにとってかなり高額になります。去年はお年玉の扱い方でちょっとしたバトルになりました。
 お金の教育という面から見てどうするのが良いのでしょう? そして、お金のありがたみをわからせるにはどうしたら良いでしょう? (ビッグマザー さん:小学4年生女子)


【親野先生からのアドバイス

ビッグマザーさん、拝読いたしました。

子どもにとってかなりの高額になるお年玉ですから、親としてしっかりした考えを持って臨みたいですね。大切なことをひと言で言うと教育的な配慮が必要ということです。

まず、お年玉の渡し方が大事です。「はい、お年玉」と言って渡している家庭が多いと思いますが、その前に何かしらひと言付け加えながらあげるだけでだいぶ違ってくると思います。
たとえば、「今年も○○君にとって良い年でありますように。ママは心から願っています。はい、お年玉」とか「今年も○○君が健康で幸せでありますように。これがパパの願いです。はい、お年玉」のようにです。親の愛情深い言葉とともに渡すことで、ありがたみも増すというものです。
でも、気を付けてください。「今年は言われる前にちゃんと宿題やってね。はい、お年玉」などというのは良くありません。こういう条件つきのものでは取引のようになってしまいます。これでは親の愛情を実感することができません。そうではなく、親の無条件の愛情を感じて子どもの心が温かくなる言葉にしてください。

次に、もらったお金の扱い方ですが、何の考えもなく毎年行き当たりばったりで使ったり預貯金に回したりしている家庭も多いようです。そうではなく、親子でよく相談して計画的に扱っていくことが大切です。お年玉専用ノートを作って、書きながら計画を立てると良いですね。

○円は預貯金に回す
○円で前から欲しかったものを買う
○円は困っている人のために募金する
○円は本・文房具・洋服など必要なものを買う

このとき、親が一方的に押しつけるのではなく、子どもの考えを聞きながら決めていくようにしてください。もちろんその度合いは子どもの発達段階によりますが、子どもにお年玉の扱い方を考えさせることが大切です。それ自体が教育なのです。
子どもに希望を言わせるときは、理由を挙げて親を説得できるように話させるとよいですね。これは交渉術の教育になります。
たとえ受け入れられない場合も、門前払いするのではなく一応は耳を傾けてひとまず共感的に聞いてあげてください。そして、そのあとで親の考えを伝えながら「ノー」と言うようにしましょう。

お金を預貯金にする場合は、親子で一緒に銀行や郵便局に行くことが大切です。窓口の人に自分でお金を渡して、通帳も自分で受け取ります。ATMに入れる場合も、子ども自身の手で機械の中にお金を入れるなど自分で操作させるようにします。
これによって、子どもはお金を預けるということの意味をよく理解するのです。これらをすべて親の手で済ましてしまい、帰宅してから子どもに「預けておいたよ」と言っても子どもにはその意味がよくわかりません。大人にとってはわかっていることでも子どもにはわからないのです。でも、このようにしていれば、通帳の数字が増えるのを見てお金が貯まってきたことを実感として理解することができます。