●つい小言を言ってしまうお父さん
小学1年生のはるみさんのお父さんは会社員です。
ずっと経理の仕事でしたが、半年前の人事異動で急に営業担当になりました。
それで、以前より忙しくなり家に帰ってくるのも遅くなりました。
おまけに慣れない仕事でストレスが溜まるようになりました。
特に営業成績が上がらないときはイライラして、家族に小言を言うことが増えました。
はるみさんとおしゃべりしたり遊んだりする時間も減りました。
せっかく家にいてはるみさんと顔を合わせるときも、遊ぶどころか、「片づけができていない」とか「ちゃんと勉強はしなきゃダメだ」などの小言が増えてしまいました。
どうやらお父さんは、はるみさんとの触れ合い方を忘れてしまったようです。
お父さんははるみさんと触れ合いたい気持ちはあるのですが、それが小言という形になってしまっているのです。
●お父さんの絵本タイムを設定
そんなお父さんと春美さんの様子を見てお母さんは心配になりました。
どうしたらいいかなと、しばらく考えたらいい方法が思い浮かびました。
その方法とはお父さんに絵本の読み聞かせを頼むというものでした。
そして、毎日寝る前にお父さんによる絵本タイムをとることに決めました。
それに加えて、お父さんが早く帰ってきて時間があるときにも絵本タイムです。
お父さんの読み方は、声色を使ったり身振り手振りで表現したりなど、臨場感たっぷりです。
お母さんの読み方とはかなり違うので、はるみさんは同じ絵本でも別の絵本のように感じて面白いそうです。
(※子どもによってはこういう読み方を嫌がる子もいます)
●小言を言わなくなったお父さん
今では、決まった時刻になるとはるみさんが絵本を持って、お父さんの膝の上に無理矢理のってくるようになりました。
お父さんもつまらないことで小言を言うことがなくなりました。
いつも楽しい触れ合いをしていると、つまらない小言など言えなくなるのです。
日曜日にはお父さんと一緒に図書館に絵本を借りに行くようになりました。
一度に三十冊くらい借りてくるそうです。
けっこう重くて大変ですが、それをお父さんと一緒に運ぶのがまたうれしいのです。
つづく
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