今回の相談
 
自分は、どうも子どもに軽く見られているような気がしています。

子どもの口の利き方や態度から、それが感じられます。そういう時、私も頭に来てつい厳しく言ってしまうのですが、それがいけないのでしょうか。小さい時から、マナーや言葉づかいや挨拶(あいさつ)などのしつけだけは厳しくしてきたつもりです。親に対する口の利き方もしつけてきたつもりです。それが、なぜこうなるのかわかりません。

できたら、子どもに尊敬されたいものです。それが無理でも、せめて親としての地位(立場)を維持したいと思います。何か良い方法はないでしょうか? (チャンス さん)


【親野先生からのアドバイス】

前回に引き続き、チャンスさんへのアドバイスです。

私はいつも思うのですが、人生は逆説に満ちています。
「しつけよう」「尊敬されたい」が最優先になっていると、その反対のものが返ってきます。

家庭だけでなく、職場でもこういうことはよくあります。部下の尊敬を求めて尊大に振る舞う上司がいます。「自分は上司だ」という意識が強く、それが態度や口調に出る人がいます。そういう人が、部下から尊敬されたためしはありません。
部下の苦労や悩みや気持ちをわかろうとする人。
それを受け入れ共感しようとする人。
部下を許し、思いやりのある優しい言葉をかける人。
部下の良いところを見つけて、心からほめる人。
自分の立場や地位を振りかざすのではなく、自ら部下のもとに歩み寄る人。
そういう上司が部下から尊敬されるのです。

家庭における親と子の関係は、職場における上司と部下の関係と何ひとつ違うところはありません。
「自分は親だ」「どっちが偉いかわからせよう」などの意識が強く、それが態度や口調に出ている人がいます。そういう親が、子どもから尊敬されたためしはありません。
子どもからの尊敬的な態度を求めて、親に対する口の利き方を教えるなどということは意味のないことです。尊敬とは、そのようにして得られるものではないのです。
ましてや、「その言い方はなんだ! それが親に対する口の利き方か」などと言ってみても、ただひたすら空しいだけです。
空しいどころか、まったくの逆効果です。

そんなことよりも、なぜ、そういう事態になったのかを振り返ってみることが大切です。 
ほかの誰でもない、自分自身を振り返ってみることが大切なのです。

多くの親は親であることに甘えています。
親子関係という上下関係に甘えているのです。

親の中には、「自分の子だ」という意識がまずいほうに働いて、子どもを自分の所有物や付属物のように感じて遠慮がなくなっている人もいます。
特に、母親の中には、子どもが自分の中から生まれたということで、自分の一部のように感じている人も大勢います。
それが良いほうに働かずまずいほうに働いて、自分の一部だから遠慮はいらないということになっている人も多いのです。
それで、他人の子や大人にはとても言えないようなことも平気で言ってしまうことになります。
でも、子どものほうはそうは思っていないのです。
現にみなさんも、子どものころ、自分は親の付属物だとか一部だなどとは思っていなかったはずです。
 ↓↓↓↓↓
つづく

今日のアマゾンを見てみる

親野智可等のメルマガ
親野智可等の本
遊びながら楽しく勉強
親野智可等の講演
取材、執筆、お仕事のご依頼
親野智可等のお薦め
親野智可等のHP