子育てを1人で抱え込むと、そのストレスは必ず子どもに向けられます。叱ったり叩いたりが多くなり、虐待にまで進むこともよくあることです。
子育てでは、親に気持ちのゆとりがあることが何よりも大事です。でも、現実は父親の協力が十分に得られないでいる母親が多いようです。
その場合は、一度夫婦で話し合いを持つことが必要です。そのとき大事なのは、相手を非難するニュアンスを入れないで話すことです。
非難されていると感じると、心を閉ざして自分を守ることが最優先になってしまうからです。非難し合うのではなく、心の中の思いを伝え合い、受容的共感的に聞き合うことが大事です。
そして、できたら、父親が何をやるかを具体的に決めるといいでしょう。例えば、「子どもをお風呂に入れる」「ごみの分別」などです。
夏休みに子どものお手伝いを決めるようなものです。つまり、夫を父親として育てるのです。ですから、やってくれたら感謝したりほめたりすることが必要です。
また、子どもと協力して日頃から父親を大いに持ち上げるといいでしょう。例えば、次のように言ったり手紙を書いたりするのです。
「いつもお仕事ありがとう」「遅くまでみんなのためにがんばってくれるパパが大好きだよ」
北風でなく太陽のほうがうまくいきます。まずは理屈抜きで相手を温めてあげましょう。
相手は今何かしら寒い状態なのです。何かが満たされなくて余裕がないのです。温かくなって気持ちが満たされれば余裕が出ます。
これを読んで、あなたは「何で私だけ太陽にならなくちゃいけないの?こっちこそ温めてもらいたいよ!」と言いたくなるかも知れません。
でも、それを言っていても始まらないので、ひとつ試しに、まず自分からやってみてください。
父親も含めて、みんなで仲よく写っている家族写真を目につくところに貼っておくのもいいでしょう。かわいい子どもたちの写真が愛情を育ててくれます。
これらのことで子どもと奥さんに一層の愛情を感じてくれれば、行動が変わる可能性があります。
次に、少しずつお父さんを啓発するのもお勧めです。よさそうな本やネットの文章を読んでもらうとか、子育て講演会やセミナーに一緒に行くなどです。
連れあいに言われると素直に聞けないことでも、人が書いたもの、講演会、セミナーなどだったら意外と素直に受け入れられるということもあります。それによって目が開かれ、積極的に関わってくれるようになるかも知れません。
親力PE
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