●ブドウの価値を下げることで自我を守る
イソップ物語の中に「すっぱいブドウ」というお話があります。
キツネがおいしそうなブドウを見つけました。
でも、それは高いところにあってジャンプしても取ることができません。
何度やっても結局取ることができませんでした。
キツネはとうとうあきらめるのですが、そのときひと言。
「あのブドウはすっぱいからいらないよ」
つまり、ブドウの価値を下げることで自分の自我を守ろうとしたわけです。
こういう心の働きを心理学で「すっぱいブドウ効果」と呼んでいます。
●「片づけ」の価値を下げることで自分の自我を守る
心理学によると、人間は常にこういった方法で自我を守ろうとしているそうです。
とくに意識してそうするわけでなくても、半ば無意識のうちに自分を正当化しようとするのです
もちろん、子どもたちも同じような正当化をしています。
例えば、「片づけしなきゃダメでしょ。何度いったらできるの!」と叱られ続けている子がいたとします。
すると、子どもの自我が傷つき、何とか自分を守ろうとします。
それで、次のように考えるようになります。
片づけなんて大して大事なことじゃないよ。
片づけなんかできなくても困らないよ。
人生ではもっと大事なことがある。
ママはなんでそんなことにムキになってるの?
つまり、「片づけ」の価値を下げることで自分の自我を守ろうとするのです。
これによって、片づけをがんばろうという意欲はますます下がります。
つづく
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