●質問者

毎朝のことなのに「歯みがきしたの?」「早く着替えなさい」「早く仕度しなさい」などと、なぜ、うちの子は言われなければできないのか……。

朝から、叱ってしまい憂鬱になってしまうこともしばしば。


できれば、わが子が何も言われなくても、自分からできる子になってくれるといいですよね。

そんなお父さん・お母さんに、教育評論家の親野智可等先生が、叱らなくても身支度ができる方法を教えてくださいました。


●親野

「子どもが1年生になると、親は自分のことは自分でできるようになってほしいと、期待する傾向があります。

しかし、何も言われずに自分で全部できる子はそうはいません。


まずは、感情的に叱ることをやめましょう。
朝から感情的に叱っても何の効果もありません。

効果がないだけでなく、朝からお互いイヤな気持ちになってしまいます。


しかも、朝から叱られた子は、家を出てからも不愉快な気持ちを引きずります。
すると、登校中や学校についてから、友達とトラブルになる可能性が高まります。

また、登校の時に、暗い気持ちでうつむきながら歩くようになります。
これによって子どもの視野が狭くなり、交通安全の面から見てもたいへん危険です。


朝は通勤の車やバイクがかなりのスピードで走り回っていますから、子どもたちには前をよく見て歩いて欲しいです。


●質問者

なるほど、です。
朝から叱ることの弊害って大きいですね。


●親野

子どもはもともと視野が狭く、しかも注意散漫です。
その上、さらに、うつむいて下を見ながら歩く状態は本当に危険です。

しかも、それが朝のラッシュ時なのですから。

●質問者

今までそういう視点で考えたことがありませんでした。
これは、親としては気をつけなければいけませんね。


●親野

ですから、子どもに何か言うときは、否定的な言葉を使わずに、肯定的な言葉を使いましょう。


例えば、『まだ歯みがきしてないの?』とか『どんどん着替えなきゃダメでしょ』などと言うのではなく、これを肯定的な言葉に自己翻訳してから言うようにしましょう。

『歯をみがくと気持ちいいよ。さあ、みがこう』『早めに着替えると後でゆっくりできるよ』などという具合に、肯定的な言葉を使うのです。

 
●質問者

思ったままにすぐ言うのではなく、自分で翻訳してから言うのですね。


●親野

こういう言い方のほうが、子どもは素直に聞けますし、前向きな気持ちにもなります。

そして、叱る回数を減らすと同時に、ほめる回数を増やしましょう。
子どもは、ほめられると自分に自信が持てて、親やまわりの人への信頼が育ちます。

ほめられて、『僕、(私)にもできた!』というイメージを持つことで、グングンやる気がわいてきます。

こうして自分に対してよいイメージを持つことが、子どもを成長させます。


●質問者

「叱らない」「肯定的な言葉を使う」「ほめる」この3つが、“自分からやる子” を育てるまずはポイントなんですね。

次は、叱らないでしつけを身につけさせる具体的な方法を親野先生にお聞きします。

初出「ママノート」学研
http://mamanote.jp/

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