今週の相談
 
小学4年生の娘と小学1年生の息子は、二人とも、友達の影響を受けやすい面や、お人好しな面があります。
どんなタイプの子と友達になってしまうか? といつも不安な気持ちでいっぱいです。声をかけてくる友達のタイプにうちの子も染まってしまいます。悪さをする子と友達になってしまうと、うちの子も一緒になって悪さをしてしまいます。(にっこりんさん)


【親野先生のアドバイス】

にっこりんさん、拝読いたしました。

お人好しということは、とてもいいことです。元教師の経験から言えば、お人好しの子はありがたかったです。お人好しの子が多いクラスは、とてもいいクラスになります。お人好しの子が多いと、和気あいあいとした温かみのあるクラスになることが多いのです。

お人好しの子は、素直で優しくて協調性があります。こういう子は、社会人になってもみんなとうまくやっていくことができるのです。我が子が二人ともお人好しとは、すばらしいことです。

ただ、にっこりんさんが心配する気持ちもわかります。というのも、長所と短所は同じコインの裏表だからです。では、お人好しのいい面をそのまま伸ばしつつ、心配な点への予防もしていくにはどうしたらいいのでしょうか?

そのためには、子どもに「一人でいる力」をつけてやることが大切だと思います。これがないと、嫌なことに誘われたときにも、友達を失うのが怖いということで断れなくなってしまいます。または、集団によるいじめに誘われたときにも、断れなくなってしまいます。「一人でいる力」があれば、そういうとき断ることもできます。

「一人でいる力」をつけるための一つ目として、いつも親の愛情を実感できるようにしてやることが大切です。これは、私がいつも言っていることですが、これが本当に大事です。

親との心の絆を感じている子は、友達関係で少々のことがあっても大丈夫です。少しくらい一人でいることがあっても、自分の心にやましいことがなければ平気です。それに、嫌なことやいけないことに誘われても、親が心のブレーキになります。親に愛されているという実感をもてないでいる子、親と心の絆を感じられないでいる子は、友達にそれを求めます。友達への精神的依存度が強くなるので、嫌なことに誘われても断れなくなってしまうのです。

「一人でいる力」をつけるための二つ目として、自分の世界をもたせてやることが大切です。音楽、絵、粘土、手芸、ブロック、スポーツ、読書、漫画、つり、将棋などなど、何でもいいのです。好きなことや得意なことに大いに熱中させて、それがさらに伸ばせるように支援してやってください。自分の世界で自己実現できる子は、いざというとき強いのです。その世界で楽しんでいればいいのですから。こういう子も、友達への精神的依存度が極端に強くなることはないのです。
 ↓↓↓↓↓
つづく

今日のアマゾンを見てみる

親野智可等のメルマガ
親野智可等の本
遊びながら楽しく勉強
親野智可等の講演
取材、執筆、お仕事のご依頼
親野智可等のお薦め
親野智可等のHP