今週の相談
 
小学3年生の息子のことです。3年生になってから、朝になると「学校へ行きたくない」と泣いたり、「頭が痛い、おなかが痛い」と言ったりします。1年生の頃にもそういう時期がありましたが、2年生ではほぼスムーズに登校しました。なんとか連れて行くと、ちゃんとできているようで、友達もいるし、どうしてなのか疑問です。私の子育てが間違っていたのでしょうか? どう修正すべきでしょうか? 試行錯誤の毎日です。(ほーたさん)


【親野先生のアドバイス】
ほーたさん、拝読いたしました。

子どもが学校に行きたくないという状態は、親としては一番心配ですね。我が子が苦しんでいる様子を見ているのは、本当につらいことだと思います。

毎日、心が安まるときがないのではないでしょうか。こういうときは、元気に学校に行ってくれるだけでありがたいと感じるものです。

ところで、このような問題を解決するには、まず原因になるものを探るということが大切だと思います。

先生との関係、クラスの友達との関係、集団登校の班の人間関係、親との関係、苦手な行事や苦手な勉強がある、給食が苦手などなど、いろいろなことが考えられます。

先生や友達との関係は、一番ありそうな原因です。親からは友達に見えていても、実はその子が原因だったりということもよくあることです。集団登校をしているところでは、その班のなかの人間関係が原因になることもあります。親との関係で多いのは、母子分離不安です。3年生になって新しく始まった行事や勉強などが原因ということもあるかもしれません。

先生が給食を残すことにうるさい、ということが原因になっていることもけっこうあります。

ご相談のお子さまの場合、1年生でそういう時期があり、2年生でほぼスムーズに登校し、3年生になってから「朝になると『学校へ行きたくない』と泣いたり、『頭が痛い、おなかが痛い』と言ったりする」状態になったとのことです。

そこから考えてみると、次のようなものが原因として有力かもしれません。

先生との関係、友達との関係、苦手な行事や苦手な勉強がある、先生が給食にうるさい……。

でも、有力ではあっても、違うかもしれません。とにかく、あの手この手で原因を探ることをおすすめします。

その方法を、いくつか挙げてみます。

一つ目は、本人からうまく話を聞き出すことです。先生や友達との関係を探るには、次のような聞き方がいいと思います。

「○○君はこの頃どう?」「□□先生はこの頃どう?」などです。「○○君はちょっといばるよね」「□□先生はちょっと厳しいよね」などと、水を向けてみるのもいいかもしれません。

「○○君にいじめられてない?」とか「先生に叱られてない?」などと直接的に聞くと、子どもが警戒してしまうこともあります。まあ、子どもの性格にもよりますので、性格に応じてうまく聞き出してほしいと思います。

これについては「教育のまぐまぐ!」の「親力診断テスト」、第30回「子供の話をうまく引き出すには?」も参考にしてみてください。

二つ目は、担任から聞くことです。私は、電話で相談するのが一番いいと思います。手紙や連絡帳より、先生の反応を見ながら話ができるからです。直接会って話すのもいいと思いますが、取りあえずは電話の方が気楽だと思います。この場合、原因を探ると同時に、何か手を打ってもらうように依頼することも可能です。ぜひ、そうしてください。

電話は、先生の勤務終了後から30分以内にかけるといいと思います。30分以内ならまだ学校にいます。それに、この時間帯が一番電話に出やすいのです。勤務中だと会議や接客などで、電話に出にくいこともあります。