なかなか勉強しない小学1年生の娘。勉強の習慣を身につけてもらいたいと思うが、自分が子どものころを思い出しても、それが簡単じゃないことは明らかだ。そこで、教育界ナンバー1のメルマガ「親力で決まる子供の将来」の発行人の親野智可等さんに、効果的な学習環境づくりについて伺ってみた。


●叱っても勉強するようにはならない?


妻も私も、ついつい「宿題やりなさい!」なんて言ってしまうのだけれど、そんなとき、自分も子どものころ、親に「勉強しなさい」と言われるのが嫌だったなあと、ふと思い出した。


わが子にはきちんと学習習慣を身につけ、勉強を好きになってもらいたいと思う。そのためには、小言を言うだけじゃダメだろうというのは自覚しているが、かといって、どんな環境を整えてあげればいいのかがわからない。何か必要だろうか。言い方に問題があるのだろうか。
 

自分の親に聞いても、良いアドバイスは期待できなそうだ。そこで、前回「子どもの金銭教育」で目からウロコが落ちるようなアドバイスをいただいた、教育界ナンバー1メルマガ「親力で決まる子供の将来」の発行人で、23年間小学校教師を務めた経験をもつ親野智可等さんに、再びお会いしてお話を伺ってきた。


●子ども部屋とリビング、勉強に集中できるのはどっち?


20冊以上の著書を出されている教育専門家の親野さんは、子どもに学習習慣を身につけさせるコツにかけてはプロ中のプロだ。楽しみながら学ぶ「楽勉(らくべん)」という考え方も提唱されている。そんな親野さんがまずおっしゃったのは、「『机に向かう習慣を身につける』という“慣用句”を文字どおりに受け取らないこと」だった。


「勉強をする場所は、ダイニングテーブルでもいいし、極端なことを言えば、寝そべってでもかまいません」


え? 本当ですか?子ども部屋よりも、むしろリビングやダイニングなどで勉強させたほうがいいというのだ。でもなぜだろう。


「特に小さいうちはそうですが、子どもは一人で部屋にいるのが不安なものです。風の音でびくっとしたり、ドアがきしんだだけで何かいるんじゃないかと思ったり。一人で部屋にいると集中できません。だから、リビングでもダイニングでもキッチンでもいいのですが、家族の気配がする、ちょっと声がする、そういう安心できる空間で勉強したほうが集中できます」


親野さんによれば、テレビはもちろん、音楽やラジオも消して、子どもが集中できる環境をつくってあげればそれでじゅうぶんだという。それ以外のちょっとした生活音については気にする必要はない。また、子どもによっては、ついたてなどでリビングを仕切り、勉強コーナーをつくってあげたほうが集中しやすい場合もあるそうだ(といっても、わが家のリビングはそんなに広くないので、そこは工夫が必要かも)。


●リビングで勉強することの3つの利点とは?


リビングで勉強することの利点は、安心できて集中しやすい、だけではない。その場で親が勉強を見てあげられること、終わったらすぐに採点してあげられることも利点だという。


「学校の宿題にしろ通信教育にしろ、子どもが勉強を嫌いになるのは、わからないところがあるからです。でも身近にいれば、親はやり方を教えたり、ヒントを出したりできます。そうすると、子どもは勉強が苦痛になりません。日記を書く場合でも、書くことないなあ〜とぼんやりしてしまうものですが、『今日は学校でどんなことをしたの? だれとどこで遊んだの?』と親が問いかけることで、書くことが見つかります」


「そして、勉強が終わったらできるだけ早く見てあげる。これが大切です。計算ドリルでも漢字の書き取りでも、その場ですぐ丸つけをしてあげてください。勉強には『即時確認の原理』というものがあります。終わったらすぐに採点し、合っていれば褒(ほ)め、間違っていれば直してあげる。そうすれば、学んだことの定着率が高まります。子どもが近くで勉強していれば、これがやりやすいのです」


確かに、何時間も経った後や翌日になってから、「全部合ってたよ」とか「ここが間違ってたよ」と言われても、娘は喜んだり悔しがったりしないかもしれない。今は忙しいから手が空いてから……などと、大人の事情を優先させちゃいけないのだと納得させられた。


なお、親野さんによると「もちろん働いている親は『すぐ見る』というわけにはいきませんが、帰宅してからできるだけ早く見てあげるように心がけるといいでしょう」とのこと。次からはより具体的に、学習環境作りのコツを伺っていこう。

初出「パパナビ」

今日のアマゾンを見てみる

親野智可等のメルマガ
親野智可等の本
遊びながら楽しく勉強
親野智可等の講演
取材、執筆、お仕事のご依頼
親野智可等のお薦め
親野智可等のHP