●夏休みが嫌いな子もいる
 
私が2年生を受け持ったときのことです。
夏休みを前にしたある日、一人の女の子が話しかけてきました。

 
「ねえ、先生、私ね、夏休みってうれしいような、うれしくないような感じ」
「え、なんで? 先生はうれしいよ」
「だって、お友達と会えないから」
「あ~、なるほど。たしかに。先生もみんなと会えないのはちょっとさみしいな」
 
この話を聞いていたある男の子が言いました。

「ねえ、先生、ぼくはね、夏休みってきら~い」
「え、きらいなの? なんで? やっぱり友達と会えないから?」
「それもあるけどね」
「ほかにも理由があるの? わかった。宿題があるから?」

「それもあるけどね」
「ほかにもあるの?」
「だって、お母さんに毎日怒られちゃうんだもん」
「そうなんだ…」
 
「いつも怒られてるけどさ」
「…」
「夏休みは学校に行かないでしょ。お母さんと一緒にいることが多くて怒られることが増えちゃう」
「…」
 
「1年生の夏休みもず~っと怒られてた」
「…」
 
 ●ダラダラする子ども。親のストレスはマックスに

私は教師時代に子どもたちから同じような話を何回か聞きました。
ですから、夏休みが嫌いという子はけっこういると思います。
 
夏休みはほぼ毎日子どもが家にいます。
家で親と過ごす時間が増えるということが、イコール叱られる時間が増えるということになってしまうケースが多いのです。
 
もちろん、親も大変です。
ただでさえ暑くてイライラする夏に、騒々しくて落ち着きがなくて手のかかる子どもたちが家にずっといれば、否応なく親のイライラも増すというものです。
 
毎日、三度三度の食事も用意しなければなりません。
親が見たいテレビも見られませんし、静かなティータイムも取れません。
親のペースはかき乱されっぱなしです。
 
子どもはダラダラするばかりで、やるべきことはやらないし、勉強もいい加減です。
出せば出しっぱなしだし、けんかはするし、物は壊すし…。
ということで、親のほとんどは夏休みが嫌いだと思います。
 
でも、たいへんとは思いますが、どうか子どもをガミガミ叱らないでください。
 
「また○○してない。なんで○○しないの。ちょんとやらなきゃダメでしょ。
何度言ったらできるの! だらしがない」
 
このような否定的な言い方で叱るのは極力避けてください。
親にガミガミ叱られることが多いと、子どもは悲しくなります。
自分に自信が持てなくなりますし、親に対する愛情不信も感じてしまいます。
 
●ストレスの多い夏休みを乗り越える3つのコツとは?
 
こうならないために、3つのコツをお薦めします。

つづく
http://mamanote.jp/news/1917


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