九九は小学二年生で勉強するが、完全制覇して三年生になる子は半分に満たない。
九九の完全制覇とは、上がり九九、下がり九九、ばらばら九九の三つが完全にできるということである。

下がり九九とは、「九・九、八十一」から始まる九九である。
ばらばら九九とは、プリントやカードで順不同に出てくる九九である。

では、九九の完全制覇がなぜ必要絶対条件なのか?
それは、それ以降の算数の重要な勉強の大部分が九九を元にして行われるからである。

小学三年生では、「二桁のかけ算の筆算」「割り算」「あまりのある割り算」など。

小学四年生以降では、「面積」「分数」「少数のかけ算」「倍数と約数」「割合」「分数のかけ算・割り算」「異分母分数の加減」「倍と割合」「比」など、目白押しである。

九九の完全制覇を成し遂げている子は、これらの勉強にも難なく入っていくことができる。

反対に、九九が不完全な子は、大きなハンデキャップを背負うことになる。
それは、プールで十メートルも泳げないのに、海で遠泳に挑むようなものである。

例えば「57×48」とか「734÷28」「5/8-3/6」などという問題に、九九もおぼつかない子が解答できるはずがない。

こういう問題に解答するには、必要な九九が瞬時に出てくることが必要だ。
「八・七、五十六」とすぐに出てこなければならない。

「八・一、八」「八・二、十六」などと上がり九九を唱えているようでは、間に合わない。
高学年になればなるほど、問題はどんどん複雑になっていくのである。

では、九九の完全制覇を成し遂げるにはどうすればよいか?

1,
まず、上がり九九のマスターである。
その際、語尾まではっきり言わせることが大切である。

例えば、「三・九、二十七」の語尾の「シチ」をはっきり言わせないでいると、いつの間にか「三・九、二十四」になってしまう。

2,
次に、下がり九九のマスターである。
上がり九九と同じくらいまで滑らかにする。

3,
最後に、ばらばら九九のマスターである。
九九カードをばらばらに並べたものや、ばらばら九九の手作りプリントなどで練習するとよい。
タイムを計れば、挑戦意欲が増す。

4,
九九の完全制覇を成し遂げるためには、家庭でも努力することが絶対必要である。 

初出「小学三年生の心理」(大日本図書)



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