勉強への集中力は室内の温度と湿度に影響されます。
当然ながら、室内の温度が高くて汗が出るような状態では勉強に集中できません。
汗が出るほどではなくても、温度が高いと眠くなります。

反対に、寒すぎる状態だと身体が緊張して勉強に集中できません。
第一カゼを引いてしまっては元も子もありません。

では、勉強に適した温度は何度でしょうか?
これは、地域や季節によって違います。

また、子どもの体温、健康状態、服装などによっても大きく違ってきます。
体感温度にも個人差があり、寒がりの子もいれば暑がりの子もいます。
ですから、一概に言えません。

しかも、温度のことだけ考えていても快適な環境にすることはできなくて、湿度との関係で考える必要があります。

私が調べたところでは、例えば「温度23.5度で湿度40%」と「温度20度で湿度50%」はほぼ同じくらいの快適さだそうです。

 ネットで調べてみると、「最適な温度は○度」などとはっきり書いてあるサイトもあります。
大いに参考にはなりますが、先ほど挙げた諸条件によっても違ってきます。

ですから、鵜呑みにしないで子どもの様子を見ながら、各家庭や教室で試行錯誤しながら最適な温度と湿度を見つけていくことが大切です。

そのためには、温度計や湿度計を複数個置く必要があります。
同じ室内でも、エアコンとの距離や日の当たり方などによって温度も湿度も変わってくるからです。

また、お年よりと子どもは、室温を意識して自分で服の枚数を調節するのが苦手ですから気をつけてあげましょう。
子どもは外と同じ分厚いコートを着たまま勉強していることもあります。

ただし、見ていて「暑いだろう」と思っても、本人は「丁度いい」と思っていることもあり、難しいです。
脱ぐよう強制すると反発する子もいますので、上手な声かけをしてあげましょう。

初出『Smile』(学研エデュケーショナル)

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