突然ですが、次のなぞなぞを考えてみてください。

1,新聞にのっている鳥は?
2,いくらこぼしても減らないものは? 
3,果物の絵を描いているのですがいつまでも完成しません。何という果物でしょう? 
4,夜空で行儀よく座っているものって何?

いかがですか?
答えられましたか?

正解は1「キジ」、2「グチ」、3「ミカン」、4「セイザ」です。

1は鳥のキジと新聞の記事をかけています。
2は、「こぼす」というと飲み物を想像しますが、「愚痴をこぼす」という表現もあるのですね。
3はミカンと未完をかけています。
4は正座と星座をかけています。

このようななぞなぞ遊びは、子どもにいろいろな力をつけてくれます。
まず、言葉をたくさん覚えて語彙が豊かになります。

例えば、1の問題が解けなくても、解説を読めば「記事」という言葉を覚えます。
2では、「愚痴をこぼす」という表現を、3では「未完」を、4では「正座」と「星座」を覚えます。

次に、言葉を言い換える力がつきます。
3では、未完という言葉を知ってはいても「完成しない」を「未完」と言い換える力がないと答えられません。

4では「行儀よく座る」という表現を「正座」と言い換える力がないと答えられません。
この言い換える力は言語連想力とも言います。

なぞなぞに親しんでいると、瞬時にたくさんの言葉を連想して言い換える力がつきます。
それが表現の豊かさにつながり、話す力や書く力にもつながります。
さらには、場面にあった面白いことを言える能力にもつながります。

いうことで、子どもたちの身近になぞなぞの本をだくさんおいてあげてください。
親子で、あるいは先生と子どもで毎日1問ずつ出し合うというのもいいですね。

初出『Smile』(学研エデュケーショナル)

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