例えば、次のような物語文があるとします。


何気ない父の一言だったが、それを聞いた瞬間さんちゃんはほんの少し眉をしかめて横を向いた。
洋平はそのちょっとした顔の変化も見逃さなかった。
さんちゃんの気分によって今日一日の行動が決まるのだから、さんちゃんを見守る洋平は気が気でないわけだ。


予期せぬ祐輔の声が聞こえた瞬間、亜矢は思わず立ち止まって曲がり角の壁にぴたりと身を寄せた。
朝の冷たい壁に触れた自分のほほが妙に熱いのがわかった。
そして、祐輔の声が遠ざかるのを感じて、亜矢は壁から顔を半分出して片方の目だけで祐輔の後ろ姿を追った。

こういう文章をもとに、テストでは登場人物の気持ちを問う問題が出されます。
Aでは洋平の気持ち、Bでは祐輔の気持ちが問われるのです。

記述式になったり選択式になったりという違いはあっても、登場人物の気持ちを問う問題が読解問題のメインであることに変わりはありません。

Aの文章の読解で大事なのは、「洋平は、さんちゃんの気分がどうなるか心配でたまらないでいる」ということを読み取ることです。

これを正しく読み取るためには、「眉をしかめる」や「気が気でない」という慣用句を知っていなければなりません。

また、さらに大事なのは、こういう気持ちでいるときは「ちょっとした顔の変化も見逃さない」ものだということを自分の経験を通して知っているということです。

経験がない場合は、他の物語、童話、漫画、アニメ、映画などで疑似的な経験をしていることが必要です。

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