子どもの語彙を増やすために、本に親しむことと親子の会話が大切という話をしてきました。

今回は、テレビを効果的に使って語彙を増やす方法です。
よく「テレビは言葉の発達の妨げになる」と言われるので、意外に思う人もいるかも知れません。

もちろん、小さいときからテレビ漬けで、親子の会話も少なく本を読むこともないというのはいけません。

言葉を獲得する時期に、テレビからの一方的な音声を受け身的に聞いている時間が長いと、言葉の発達が遅れるという研究もあります。

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テレビの音声に子どもが反応を返しても、テレビからはそれに応じた反応が返ってきません。
それで、子どもはコミュニケーションに対する意欲がなくなって、言葉の獲得も遅れるということです。

テレビにはそういう危険性もあります。
ですから、親子の会話の時間もたっぷり取りつつ、その上でテレビも知的刺激に活用するという意識で臨んでください。
そうすれば、日ごろのテレビの時間が子どもを知的に鍛える時間になります。

例えば、「農家の鈴木さんは代掻き(しろかき)の真っ最中で、水を張った田んぼを平らにならしています」という説明と共に、代掻きの様子が映ったとします。
ここで、親が「代掻き」や「平らにならす」という言葉についてちょっと付け足して説明してあげるのです。

実際に動きのある映像を見ながらだと、とてもよく分かります。
そして、動く映像と共に子どもの記憶に残ります。
それがなければ、ただ流れ去っていくだけです。

また、例えば、テレビのリポーターが「ここは丘というより山ですね。みんな喘(あえ)ぎながら登ってきます」と言ったとします。
これは「丘」と「山」の違いや、「喘ぐ」などの言葉を教えてあげるのにとてもいい機会です。

説明した後で、「○○ちゃん、山に登ったつもりで喘いでごらん」と言ってやらせてみればさらに記憶に残ります。

このように、テレビを見ながら親がちょっと説明してあげるだけで子どもの語彙はどんどん増えます。

さらにいいのは、テレビで見たものを図鑑で調べることです。
例えば、カピバラという珍しい動物を見たらそれを図鑑で調べます。
水中の草や木の葉を食べること、泳ぎが得意なこと、鼻先だけ水上に出して眠ることもあることなどがわかります。

「それで、さっきの番組でも温泉に入って幸せそうな顔をしてたんだな」と思い当たるかも知れません。

いろいろなことがわかると同時に記憶にも残ります。
ちょっと調べてみるだけで、記憶に残る度合いははるかに高まります。
これを楽しみながら続けると、子どもの語彙と知識はどんどん増えます。

以前からある動物図鑑、昆虫図鑑、魚図鑑、鳥図鑑、乗り物図鑑などの他にも、今はいろいろな図鑑があります。
生活の図鑑、言葉の図鑑、仕事の図鑑、社会の仕組み図鑑などです。

ぜひ、これらをテレビの近くに置くことをお薦めします。
楽しみながら行う日々のちょっとした知的刺激、この積み重ねが大きな実りをもたらしてくれます。

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