親はみんな、わが子に挨拶や返事のできる子になって欲しいと思っているはずです。
わが子が、「はい」「おはよう」「こんにちは」「さようなら」「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」などがしっかり言えると、親としてはうれしいものです。

では、そのためにはどうすればいいのでしょうか?

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まず大切なのは、親自身が見本を見せることです。
子どもや家族がするのを待っているのではなく、自分から率先垂範で明るく気持ちのいい挨拶をすることです。

たとえ、子どもや家族が挨拶しないときでも、自分から明るく気持ちのいい挨拶をしましょう。

自分自身が挨拶を楽しみ、それによって自分自身が明るい気持ちになることです。
つまり、挨拶のよさを親自身が体現することです。

それが何よりの見本になり、だんだん子どもにいい影響を及ぼすことになります。
ただ、その影響がすぐに出ることを期待していると、余計なことを言いたくなってしまいます。

誰かが挨拶をしないからと言って、いちいちそれをとがめてお互いが嫌な気持ちになるのはつまらないことです。
それより、自分だけでも明るく気持ちよく挨拶した方がいいと思います。

次に、子どもの挨拶をほめてあげることです。
「○○の挨拶はいつも気持ちがいいね」
「○○の『おはよう』を聞くとママも元気になるわ」
「うれしそうに『ごちそうさま』って言ってくれるから作った甲斐があるわ」
「○○が『ありがとう』って言ってくれるからパパもがんばれるよ」

次に、挨拶や返事の意義や大切さを啓発することです。
次のようなことを話してあげましょう。

・明るい挨拶や返事をすることで、まず自分の気持ちが明るく前向きになります。
・挨拶や返事で心の窓が開くので、相手と仲よくなれます。
・相手にいい印象を持ってもらうことができ、自分のためにもなります。
・挨拶や返事は人間関係の基本で、大人になって仕事をしていく上でもとても大切です。

親自身の体験も交えて話してあげるといいでしょう。
子どもが納得して、「挨拶や返事は大切だな。明るく気持ちのいい挨拶や返事をしよう」と心から思えるようにしてあげることが大切です。

納得度とやる気は比例しますので、ぜひ上手に啓発してあげてください。

次に、親子のロールプレイ(役割演技)で練習することです。
例えば、親が先生の役になって学校ごっこをやります。

親:1足す2の答えが分かる人は手を挙げて。
子:わかります。(手を挙げながら言う)
親:じゃあ、○○君。(指しながら言う)
子:はい、3です。
親:明るくて元気で、いいお返事ですね。すばらしいです!

友達の家に遊びに行ったときの挨拶を練習するなら、次のようにやります。
友達の家訪問ごっこということで、親は友達の親の役をします。

親:あら、○○君、いらっしゃい。
子:おじゃまします。
親:まあ、挨拶が上手ね。

親:さあ、おやつはパイナップルよ。
子:ありがとうございます。
親:パイナップルは食べられる?
子:はい、大好きです。
親:さあ、食べていいよ
子:いただきます。

子どもが上手く言えそうにないときは、あらかじめ台詞を決めておいてあげることが大切です。
最初から高望みはしないで、その子に合わせてハードルを下げてください。
親子の役を入れ替えて、親が見本を見せるのもいいいでしょう。

これらはほんの一例です。
いろいろな状況を設定して、「○○ごっこ」ということで楽しみながら練習してください。
2人だけでなく3,4人でやることもできます。
慣れてくれば臨機応変に楽しむことができます。

やるときは、子どもをほめて自信が持てるようにしてあげることが大切です。
これがロールプレイの鉄則です。
叱る材料にしてしまうと、よけい自信がなくなるだけです。

子どもは、親に「挨拶しなさいよ」と言われただけではなかなかできるようにはなりません。
実際に声に出して練習すれば、できるようになる確率はかなり上がります。

いろいろな方法を紹介してきました。
子どもの実情に合わせて少しずつやってみてください。

ただ、600人以上の子どもたちを教えてきた経験で言いますと、このような努力を親がしてもなかなか挨拶できるようにならない子もいます。
そういう子も、必ずいるのです。

そういう子は、それで許してあげてください。
挨拶できないからと言って叱りつけたりしないようにしてください。
「挨拶もできない子はダメだ」などと言わないでください。

もう挨拶には目をつぶって、その子のいいところを見るようにしてあげてください。
そして、長い目で見てあげてください。
自然な成長によって、または自分に自信がつくことによって、だんだんできるようになるということもあるのです。

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