幼稚園・保育園の頃から本に親しんでいる子は、小学校の勉強で苦労しなくてすみます。
たとえば、日ごろから親に読み聞かせをしてもらっている子、親子でたくさんの本に親しんでいる子、絵本、図鑑、文字の本などを自分でどんどん読める子などです。

こういう子たちは、文字を読むことに慣れていて、ひらがなやかたかなはもちろん、漢字もかなり読めるようになっています。

7歳までに学力アップ!
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(本連載を一冊にまとめました)

また、文章を読み取って理解する力もついています。

そして、本の世界のおもしろさを知っています。
つまり、本の世界に遊ぶ楽しさや知識を得ることの喜びを知っているのです。
当然、小学校の教科書も楽々読めて授業に対する意欲も高いのです。

さらに、これがとても大切なことなのですが、語彙が非常に豊かでいろいろな言葉を知っています。
たくさんの言葉を知っているということは、たくさんの概念を知っているということです。

それは、国語力が高いということであると同時に思考力が高いということでもあります。
なぜなら、人は言葉・概念を使って考えるからです。
言葉・概念は思考の乗り物なのです。

そして、いろいろな知識が豊かで知的好奇心が強いという特質があります。
知識が豊かになることで、さらに多くのことを知りたいという気持ちも高まるのです。
これはとてもいい循環です。

これらの能力や特質のすべてが、学校の勉強を進めていく上で極めて大切なものです。

日ごろから本に親しんでこれらの能力や特質を育んでいる子は、小学校の勉強にも大いに興味を持って臨むことができます。
そして、学習成果も大いに上がるわけです。

また、このような知的な面だけでなく、情緒的な面においても本は偉大なめぐみをもたらしてくれます。
たくさんの物語に触れている子は、いろいろな登場人物たちを通してたくさんの疑似体験をしています。

例えば、ある登場人物が誰かに嫌なことを言われて悲しむ場面を読んだとします。
本には、その人物の悲しい気持ちが詳しく描かれています。
子どもは、そういう文章を身につまされて読むことになります。

それによって、「こういう言い方をされると悲しくなるんだな」「こういう言い方は人を傷つけるんだな」ということを学びます。
これは、子どもが人間関係をつくっていく上での大きな学びになります。
人の気持ちを思い浮かべて、人を思いやることができるようになるからです。

また、例えば、ある登場人物が失敗を乗り越えてがんばる物語を読んだとします。
本には、その人物の努力、挫折、達成などが詳しく描かれます。
子どもは、それを読むことで努力の大切さ、挫折の苦しさ、達成の喜びなどを疑似体験します。
どの子もその子なりに日々がんばっていることがあるわけで、その疑似体験に照らし合わせて自分を振り返ることができるのです。

本による体験はもちろん本物の体験ではありません。
でも、子どもが人として成長していく上でこのような疑似体験は極めて大切です。
というのも、すべてを実際に体験することはできないからです。
そして、疑似体験によって学べるものがたくさんあるからです。

このように、知的な面でも情緒的な面でも、そして入学準備という点から考えても、子どもが小さいときから本好き・読書好きにしてあげることはとても大切なことなのです。

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