どの子にも、苦手なことやできないことはたくさんあります。
片づけができない、歯を磨かない、着替えが遅い、行動が全て遅い、朝起きられない、などなど、いくらでもあります。
苦手なことやできないことについて、叱ってばかりいるのではなく、やりやすいように工夫をしてあげることが大切です。
例えば、片づけが苦手な子の場合、片づけタイムを作るのが一番効果的です。
ある家では、夜の9時になると音楽が流れるようにセットしてあります。
音楽が流れ始めたら片づけを始めて、流れ終わるまでの5分間が片づけタイムです。
「片づけタイムに片づける。それまでは出しっぱなしでいいにする」と割り切ってから、親も気持ちが楽になったそうです。
それまでは、「玩具で遊んだら片づけなきゃダメでしょ」「物を出して使ったら片づけなきゃダメでしょ」と叱り続けていたそうです。
それでも子どもはなかなかできるようにならず、「片づけ」のせいで親子ともども不愉快だったそうです。
こういう家庭は多いと思います。
ぜひ、片づけタイムをつくってください。
ただ、片づけタイムを作ってもなかなかやらないということもあるでしょう。
あるいは、やったとしても子どもだけで片づけるのは大変ということもあるでしょう。
そういう場合は、大人が手伝ってあげて、一緒に仲よくやってください。
「手伝っているといつまでも自分でできるようにならない。自立できない」などと、大げさに考える必要はありません。
そんなのは迷信であり、思い込み、ウソ、作り話です。
実際には、子どもが苦手なことは親が手伝ってあげたほうができるようになります。
片づけだけでなく、全てのことについて同じことが言えます。
ただし、小言を言いながら手伝うのではお互い不愉快です。
不愉快を感じている物事については、子どもはますます嫌いで苦手になります。
どうせなら、親子の触れ合いの一つとして楽しみながらやってください。
そうしているうちに、子どもはだんだんできるようになります。
というのも、楽しくやっている物事については、子どもはだんだん好きになっていくからです。
大切なことをもう一度言います。
何事においても、「手伝っているといつまでも自分でできるようにならない。自立できない」などというのは迷信です。
しかも、実に罪深い迷信です。
なぜなら、こんな迷信のせいで、世の中の非常に多くの親子が不必要に苦しんでいるからです。
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