漢字が苦手で困るという声をよく聞きます。


では、どうすれば漢字が得意と言えるようになるのでしょうか?

 

まず思い浮かぶのは書き取りです。

自分の手で書いて覚えるというのは漢字学習の王道です。

書き取りの後で必ずミニテストを行うようにすると、覚える意欲が高まります。

 

でも、書き取りだけだと、漢字が嫌いになってしまうこともあります。

単調な作業の繰り返しなので、根気のよい子にはいいですが、そうでない大部分の子にはつらいのです。

 

「好きこそものの上手なれ」のことわざ通り、やはり漢字が得意になるためには、漢字が好きと思えるようにしてあげることが大切です。

 

そこでオススメしたいのが、生活や遊びの中で楽しく鍛える「楽勉」です。

私は、教師の時に手作り漢字カルタをいろいろつくって、子どもたちに遊ばせました。

 

それがきっかけで、ある女の子が漢字の由来に興味を持ち、漢字の由来を扱った学習マンガを読むようになりました。

そして、漢字がどんどん好きになり、ついには漢字辞典を愛読するまでになりました。

 

また、「以外」と「意外」などの同音異義語の使い分けを学ぶ漢字カルタもオススメです。

「家族いがいは入れない~」と読んだら「以外」という札を取り、「家族のいがいな一面を見た~」と読んだら「意外」という札を取るのです。

 

子どもたちは同音異義語の使い分けが非常に苦手で、勉強としてやるとなかなか身につきません。

でも、カルタにするとあっという間に覚えてしまいます。

 

漢字カルタは市販のものもありますが、手作りすることもできます。

手作りには手間がかかりますが、覚えるのは早いので元は取れます。

 

カルタや学習マンガの他にも、漢字パズル、漢字塗り絵、漢字クイズ、漢字しりとり、漢字の絵本など、いろいろな楽勉を試してみるといいと思います。

 

電子機器のアプリやDSなどにも、楽しみながら漢字を学べるものがあります。

鉛筆で紙に書くのは苦手だけどタブレットなら書ける、という子もいますので、うまく活用するといいでしょう。

 

初出『聖教新聞』(2012年3月23日から連載)

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